ケース1から3の総事業費につきましては、公共が管理する施設を含まない場合と、公共が管理する施設を含む場合で整理をしております。
公共が管理する施設を含まないとは、各ゾーンのインフラ整備や造成までの費用と、それに伴う維持管理費用を計上しております。
公共が管理する施設を含むとは、各ゾーンのインフラ整備や造成までの費用と、それに伴う維持管理費用に加えまして、交流ゾーン内、これは公園になるんですけれども、交流ゾーン内に設置する公共施設の建築費用を計上しております。
ここで公共施設とは、健康増進に関する拠点施設、子どもの一時預かり施設、
医大附属病院の一部病院機能等の配置を想定しており、それらの公共施設の整備や維持管理費用を計上しております。これらの前提条件を基に算出しました結果が、ケース1からケース3までの表になります。
ケース1の公共が管理する施設を含まない場合は、整備費用といたしまして96億円。維持管理費用として年間1億円と想定しております。表の右側、公共が管理する施設を含む場合は、整備費用といたしまして113億円、維持管理費用として年間7億円を想定しております。
右上のケース2つきましては、3月の
特別委員会でご報告いたしましたが、令和3年2月25日付の近鉄からの回答書を受けまして、新駅と八木西口駅の並存の実現は困難であると認識はしておりますが、委託業務の成果としてご報告をさせていただきます。
ケース2とケース1につきましては、八木西口駅の除却に要する費用を除いているところが違いとなり、検討結果は表に示すとおりとなります。
その下、ケース3につきましては、ケース1から主に駅舎の整備や八木西口駅除却に要する費用除いた額が対象となり、結果につきましては、表に示すとおりとなります。
以上の整備費用につきましては、奈良県や近鉄との費用負担、国の交付金等を考慮していない費用となり、ここに示す整備費用の全てを橿原市が負担するというものではございません。今後、奈良県、近鉄との費用負担につきまして協議を行い、さらに交付金を活用することで橿原市の負担額が決定することになります。
次に、(2)費用対効果の検討について説明いたします。
まず、費用対効果とは、まちづくりに要する整備費用だけでなく、維持管理費用も含めた総費用に対しまして、まちづくりによる新たな効果がどの程度あるのかを判断するもので、整備効果の確認や、複数ある計画案から1つの計画案に絞り込む場合などにおきまして、参考となります検討方法であります。
今回の検討は、市が維持管理をする施設の整備費用と、まちづくり完成から50年間に要する施設の維持管理費用の総額に対する、まちづくりによる新たな効果の割合を算出し、その割合を費用便益比といいます。費用便益比が1以上で、整備費用と維持管理費用の総額以上の効果が得られるということになります。
費用対効果につきましては、国土交通省の住宅市街地総合整備事業費用対効果分析マニュアルに基づき検討をしております。一般的にまちづくりが行われる前と行った後では、例えば、商業施設や鉄道駅ができることで、生活が便利になり、暮らしやすい人気のある地域というのは、地価の地域の地価が上昇し、その結果は地価の上昇という形で表れます。住宅市街地総合整備事業費用対効果分析マニュアルでは、このような考えに基づきまして、まちづくりの効果は全て土地の価値に帰着するとの考えに基づき検討するものであります。
今回の検討では、公共投資に対してどの程度の効果が見込めるのかを判断するために、公共が管理する建築物を含むケースを基にして検討しております。この費用対効果の検討では、土地の価値に大きな影響を与える要因といたしましては、鉄道駅の有無が挙げられます。
ケース1では、新駅を整備することで土地の価値が上昇すると想定される地域がある一方で、八木西口駅を移設することで、土地の価値が減少すると想定される地域があり、それらを踏まえますと、費用便益比が、下の段の4)費用対効果のまとめに示すように、0.85となり、1を下回る結果になります。
ケース2につきましては、八木西口駅も存続する案となることから、土地の価値が減少するエリアは確認されず、費用便益比は1.18となり、3つのケースで、唯一1を上回る結果となります。
ケース3につきましては、新駅を整備しないことにより、土地の価値に大きな影響を与える要因がないとの理由から、費用便益比は0.45と1を大きく下回る結果となります。
この費用対効果の検討は、評価期間を50年間と定めて検討しております。さらに、公共が管理する建築物を含む事業費を基に検討を行っており、市が管理する施設が増えるほど、維持管理費用がかさみ、結果、総費用が増大し、費用便益比に大きな影響を与える結果となります。
仮に、公共が管理する建築物を含まない場合の費用対効果の検証における総費用を算出してみますと、例えば、ケース1では、167億円の総費用が79億円と、およそ半分の総費用となり、ケース3では149億円が43億円と、おおよそ3分の1の総費用となります。
この検討から、公園内に設置する公共施設が大きく費用便益比の結果に影響を与えており、費用便益比の観点から申し上げますと、公園内に設置する公共施設を、例えば、Park-PFIなどの手法を活用して整備することによって、費用便益比が1を上回る結果になるのではないかというふうに想定されます。
次に、2枚目をご覧ください。(3)直接的経済指標につきましては、市にもたらされる金銭的効果のことで、ここでは都市計画税と固定資産税を対象に、まちづくり着手前と完了後における増額分について整理をしております。
都市計画税は、地価の増額分に0.3%、固定資産税は、地価の増額分に1.4%をそれぞれ掛け合わせて算出しており、ケース1では、新駅整備によるまちづくりを行うことで、現状と比較して、都市計画税と固定資産税を合わせて年間1億4,800万円の税収の増加が見込め、ケース2では、年間2億3,600万円の税収の効果が見込め、そして、ケース3では年間8,400万円の税収の増額が見込めるとの結果となっております。
(4)が、以上説明申し上げました経済性の検討の取りまとめになります。
次に、3.駅の必要性について説明申し上げます。新駅を利用する方々は、まず、
医大附属病院の外来患者、職員、医療従事者及び
医大教職員、学生。次に、まちづくりエリアの居住者及び訪問者。さらに、大和八木駅、八木西口駅、畝傍御陵前駅利用者のうち、新駅利用に変更される方。そして、最後に万葉ホール等の公共施設利用者と想定をしております。
このうち
医大附属病院の外来患者、職員、医療従事者及び
医大教職員、学生に関する検討では、
医大から提供していただいた2019年1月からの1年間のデータを基に、まずは現在の外来患者、
医大教職員、学生等の人数を把握いたしました。
このうち、全ての職員、医療従事者及び
医大教職員、また、学生の大部分につきましては、交通手段に関するデータも入手できており、鉄道を利用して
医大に来ている方の現状の数が把握できております。その方々は、新駅が整備された場合には、全て新駅利用に変更されると想定をいたしました。
交通手段が確認できていない外来患者の方々につきましては、将来的にどの程度鉄道を利用するのかを想定するために、近鉄が公表しております大和八木駅、畝傍御陵前駅の乗降客数の最新データや、市で実施いたしました平成28年度八木西口駅利用者アンケート調査、令和元年度大和八木駅利用者アンケート調査、前回6月の当委員会で説明いたしました当該業務の一環であります、
医大来院者を対象としたアンケート調査の結果を基に、現在の鉄道利用者を把握した上で、将来の鉄道利用者を想定しております。
まちづくりエリアの居住者及び訪問者の新駅利用者の想定につきましては、国土交通省の大規模開発地区関連交通計画マニュアルに基づき検討しており、このマニュアルに定義づけされていない施設につきましては、実績値等を基に検討をしております。
なおこれらの施設利用者の鉄道利用率につきましては、近畿パーソントリップ調査結果に基づき算出をしております。
その他の検討につきましても、基礎データ等から得ました現況値に、国土交通省のマニュアル、近畿パーソントリップ調査結果、市で実施いたしましたアンケート調査結果等を考慮して検討をしております。
これらの検討結果を踏まえ、新駅利用者の想定をしたものが、左下の(2)新駅の利用者予測結果となり、8,500人と想定をしております。
新駅ができることにより、大和八木駅、畝傍御陵前駅の利用者がどのように変化するのかを検討したものが、右上の(3)大和八木駅、畝傍御陵前駅の比較となり、ケース1、ケース2に分けて整理をしております。
この検討から、新駅の想定利用者数8,500人のうち1,670人が、新駅を整備して新たな土地利用を図ることにより、新たに鉄道を利用される方というふうに想定ができます。
次に、右側の中ほど、4.地域への影響について説明申し上げます。
ここでは、新駅ができること、八木西口駅が移設することの影響について検討しており、具体的に地代がどのように変化するのかを検討しております。
この検討は費用対効果の検討でも説明申し上げましたが、まちづくりをすることの影響は、全て地価に反映されるとの考えに基づき、まちづくり着手前と整備後の地価がどのように変化するのかに着目をして検討したものであります。
この地域への影響についての検討におきましては、地価に地代率4%を掛け合わせた地代として表しております。
検討方法につきましては、4.地域への影響の右下の図に示すように、新駅整備に伴う影響範囲を新駅、八木西口駅、大和八木駅から半径1キロメートルとして考え、そのエリア内を図のように、250メートル掛ける250メートルのメッシュで107か所に区切り、このエリア内の地代はどのように変化するのかを検討いたしました。
(3)新駅整備の影響につきましては、107か所あるメッシュのうち、24か所で地代が増加し、その24か所では、現状と比較して、地代が130%になるとの結果になっております。
(4)八木西口駅移設の影響につきましては、107か所あるメッシュのうち、16か所で地代が減少し、その16か所では、現状と比較して、地代が89%になるとの結果になっております。
この検討から、八木西口駅の移設により新駅を整備することで、橿原市全体で見ますとプラスの影響になるとの検討結果となりますが、八木西口駅周辺ではマイナスの影響が出るのも事実であります。
八木西口駅を移設する場合につきましては、利便性や回遊性の確保に寄与する代替機能に関しまして、近鉄と技術面や安全面について協議を行った上で、別途検討し、実現可能となれば、利用者に十分な説明をする必要があるというふうに考えております。
次に、3枚目をご覧ください。これらの検討結果を踏まえまして、奈良県、近鉄、橿原市の役割分担について整理をしております。
5.役割分担、(1)では、新駅を整備することによる近鉄の受益について検討をしております。ここでは、1)受益項目といたしまして、八木西口駅が移設して、新しい駅になることによる資産価値の回復、新駅整備による純粋な利用者の増加に伴う運賃売上げの増加、既存踏切解消による安全性の向上、この3点を受益項目と考え検討いたしました。
ただ、ケース2、これは新駅と八木西口駅の並存になりますが、このケース2につきましては、八木西口駅はそのままに新駅を整備しますので、新駅整備による資産価値の回復につきましては、ケース1のみ近鉄の受益とし、新駅整備による純粋な利用者の増加に伴う運賃売上げの増加、既存踏切解消による安全性の向上につきましては、ケース1、ケース2の両ケースで近鉄の受益になると考え、整理をいたしました。
では、近鉄の受益について説明申し上げます。まず2)新駅整備による資産価値の回復につきましては、公共事業の施行に伴う公共補償基準の考え方を参考に算出したもので、整備から一定程度の期間が経過している八木西口駅の代わりに、新しく駅が整備されることで、古くなった駅が新しくなり、それは近鉄にとって受益と言えるのではないかというふうに考えました。
考え方といたしましては、八木西口駅の建設費用が不明であることから、まず、市のほうで八木西口駅と類似する他の地下駅舎の建設費用を調査し、その費用を16.3億円というふうに設定をいたしました。あわせて、市に残っている資料を基に、八木西口駅の現在の駅舎の建築が昭和62年に行われたと仮定をし、建物移転料算定要領に照らし合わせて、耐用年数判定や減価率を設定いたしました。
算定式に示すとおり、想定する八木西口駅の建設費用16.3億円のうち、建設後33年が経過したことによる減価率の70.7%を掛け合わせた11.5億円が損失補償費となり、これが年数の経過により、駅の価値が失われた部分となります。
新駅を整備することで、この11.5億円に該当する部分が回復するというふうに考えられますが、16.3億円のうち、減価償却の対象となる11.5億円を除いた4.8億円の建物価値は残存していることから、11.5億円から4.8億円を引いた6.7億円が、新駅ができることで、33年間使用した八木西口駅の価値が回復することによる、近鉄の受益であるというふうに判断をいたしました。
これにつきましては、八木西口駅を移設することで、資産価値が回復するとの観点に基づいたものであり、新駅と八木西口駅を並存するケース2には該当しないと考え、ケース1についてのみ対象といたしました。
次に、3)新駅整備による純粋な利用者の増加に伴う運賃売上げの増加について説明いたします。
令和3年4月に実施いたしました
医大附属病院来院者を対象としたアンケート調査より、現在、鉄道以外の手段で来院している方につきましては、
医大附属病院の外来患者2,200人の85%に当たる1,870人が鉄道以外の手段により来院しており、さらにその23%に当たります430人が、新駅ができることで鉄道利用に転換する人であると想定できます。
将来的に鉄道利用の意向を示している方の市町村別の居住地が把握できており、その市町村の代表駅から八木西口駅までの片道運賃を計算により算出したものが、資料の右側の表でお示ししているものとなります。
この結果から、1人当たりの片道運賃は260円となり、430人の新規鉄道利用者による1日当たりの往復運賃売上げ額は22万3,600円となり、平日の246日間では約5,000万円となります。この片道運賃の260円は消費税込みの金額となり、近鉄の受益といたしましては、消費税抜きで考える必要があることから、1.1で割戻しをしております。
なお、資料2枚目の3.駅の必要性、右上の段の(3)大和八木駅、畝傍御陵前駅の比較で説明申し上げましたが、純粋な鉄道利用者の増加数1,670人ではなく、430人を対象にこの検討をいたしました理由は、現段階では土地利用計画が確定したものではないことから、新たなまちづくりエリアの想定人数や鉄道利用者数が今後大きく変わる可能性があり、近鉄の受益と捉えるには不確定な要素が多く、
医大附属病院の外来患者のうち、鉄道利用への将来的な転換を考えている方のみを対象といたしました。
資料3枚目、右側の4)につきましては、現在、
医大のグラウンドと
医大附属病院の駐車場をつなぐ踏切が1か所ございます。この踏切は、新駅ができることで撤去されることになります。踏切がなくなることで、安全性が向上することから、それは近鉄の受益になるというふうに判断をいたしました。
これらの検討結果をまとめたものが5)のまとめになります。
ケース1につきましては、新駅整備による純粋な利用者の増加に伴う運賃売上げの増加を10年間で算出し、全ての項目を合わせた近鉄の受益といたしましては、11億8,200万円と想定をしております。2)から4)以外にも、近鉄用地の売却益も想定されますが、これにつきましては、八木西口駅を移設することになりましても、その後の八木西口駅の在り方が未定であることから、現段階では金額の算定はしておりません。
ケース2につきましては、新駅整備による資産価値の向上は該当しないことから、新駅整備による純粋な利用者の増加に伴う運賃売上げの増加と、既存踏切解消による安全性の向上は近鉄の受益に該当すると考えることができますが、その反面、新たに駅を設置することによる維持管理費用が必要になります。この金額を仮に7,000万円と想定いたしますと、マイナス1億1,800万円となり、近鉄の受益は見込めないとの結果になります。
近鉄の受益の検討につきましては、以上となり、次に、奈良県と橿原市の役割分担について説明いたします。
4ページ目をご覧ください。ここでは新駅整備による奈良県と橿原市の役割について整理をいたしました。ここで役割とは、橿原市民と橿原市民以外の新駅利用者の割合及びまちづくりの実施による経済効果の観点から整理をしております。
2)新駅利用者の視点からの検討では、資料2枚目、3.新駅の必要性でも説明いたしましたが、新駅利用者を橿原市在住者、橿原市以外の奈良県内在住者、奈良県外の在住者で整理をいたしました。このうち、
医大の教職員、医療従事者、学生、大学院生は、橿原市民とそれ以外に関係なく全て奈良県の役割と考え、一方で万葉ホールの利用者は、市の公共施設の利用者であることから、全て橿原市の役割と考え、整理をしております。表ではグレーで着色している部分が、橿原市の役割に該当する方々、無着色が奈良県の役割に該当する方々として整理をしており、その割合は35対65となります。
次に、経済効果からは、都市計画税、固定資産税、住民税の増加について整理をいたしました。税収のうち、都市計画税と固定資産税につきましては、全て橿原市の税収となり、住民税につきましては、橿原市には6割の税収が見込めます。これらを踏まえケース1、ケース2、どちらのケースにおきましても、新駅整備に伴うまちづくりを実施することで、橿原市には多くの税収が見込めます。
このように新駅利用者の予測や税収等を踏まえ、さらに
医大附属病院が橿原市に立地していることの利点等を踏まえて、奈良県と橿原市の役割につきましては、検討する必要があると考えております。
以上が「新駅整備に伴うまちづくり効果検討業務」のご報告となります。
現在、新駅整備に関しましては、三者がそれぞれの立場で条件を提示しておりますが、それぞれの立場で合意することが難しい内容も含まれており、また、奈良県と近鉄の間におきましても、考え方に相違があるなど、三者の協議が膠着している状況であります。このような状況を打破するために、この検討結果を1つの材料として、今後、奈良県、近鉄と協議を進めていき、それぞれの立場で合意することが難しい内容につきまして、何とか折り合いをつけていきたいと考えております。
この検討結果につきましては、冒頭でもご説明いたしましたが、様々な前提条件を設定した上で、多くの仮説に基づき検討しております。この検討結果が1つの答えということではなく、あくまでも議論を進めていくための1つのデータであると考えております。このデータが正解であるというものでは決してございませんし、この検討結果から全ての方向性が決定するものでもございません。今後、新駅整備の方向性を明確にしていくためにも、この検討結果を基に、奈良県、近鉄と協議をしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
4: ●
竹森衛委員長 それでは、ただいまの説明について質疑はございませんか。細川委員。
5: ●
細川佳秀委員 今、説明聞きました。第一に、先に確認したいのは、この事業は、今聞いてますと、何か市の事業ですか。もともとこれは県の事業と違うのですか。何か市が先頭になって、県も近鉄にも話しかけてやっていくようなことに私自身は感じました。これは県の事業と違うのですか。これは市の事業ですか。
それと同時に、過去2回ほど、八木西口の存続をという要望書、嘆願書が地域から出ています。その検討も踏まえて、皆さん方は検討されたんですか。最終的に県も市も、県と市と近鉄、近鉄からの返答では、「新駅に伴っては八木西口駅は存続できません。ただ、収益に関しても、応分の負担しかできません」という回答が来ているわけやろ。それは、要は、県がする事業の中で、市がどのように関わっていくかだけの話と違うんですか。今聞いておったら、完全に市の事業やんか。これ、市の事業でやるのですか、新駅。
それと同時に、八木西口の問題もきちっと整理をしていかなあかんよ。近鉄の利益云々って、それは事業者の利益や、民間の。我々の求めているのは、それは近鉄もそうかもわからへんけども、やはり橿原市としてどうなるかやんか。まして、まだ近鉄新駅のことに関しても、まちづくり云々ってまだ正式なプランもないわけやんか。西のほうには、いろんなプランができているかわからへんけど、東のほうは、まだないわけやんか。それも踏まえて、固定資産税が上がりますとか、建物が上がりますとかなってくるの。
まして、この中では、やはり、まだ3通りのケース1、ケース2、ケース3って来てるわけやろ。今の説明を聞いておったら、ほとんどケース1の場合の話がないやんか。橿原市は、やっぱり新駅ありきの検討に入っているのですか。それも答えて。
6: ●
竹森衛委員長 市街地整備課長。
7: ●
市街地整備課長 まず事業が、これは奈良県の事業なのか、橿原市の事業なのかという部分につきましては、まず、この
医大周辺地区まちづくりは、奈良県と平成27年3月にまちづくりの包括協定を締結をしております。基本的には、この包括協定に基づき事業を実施しているというようなことになります。この包括協定といいますのは、基本的に奈良県と橿原市が共同で事業を進めるということになりますので、事業が奈良県の事業であるかというご質問に対しては、奈良県と橿原市が共同で進めるべき事業というようなことになろうかと思います。
新駅の整備に関しましては、決してケース1前提で検討を進めているというわけではございません。ケース3つございまして、ケース2につきましては、今年の2月に近鉄さんから回答書を頂きまして、その中で並存が、近鉄さんとしてはないというお答えをいただいております。市としましては、一旦近鉄さんが企業としてお考えを示されたことに対しまして、その
文書を受け取ったという、そのような状態になっております。
考え方としましては、ケース1、ケース2、ケース3、3つについて検討をさせていただきましたが、どのケースにおきましても、様々な問題がございます。特に、やはり今の市の財政状況を考えたときに、財政の状況に対して、新駅を整備するのかどうかということもございますし、何より八木西口駅が移設するということに対しては、住民さんの理解が当然必要なものでありますし、平成29年の要望書と、今年の7月に提出された嘆願書ということは、市としても重く受け取っておりますので、八木西口駅周辺の皆様、八木西口駅利用者の理解なしには、この事業は進めていけないというふうには考えております。
8: ●
細川佳秀委員 今、1つ気になったのは、県との包括協定を結んでいる、今、
医大を中心としたまちづくりの中で包括協定を結んでるのは分かっています。そしたら、仮に、八木駅周辺も神宮駅前周辺も全部、県と包括協定を結んでますやんか。それ、県と市の同等な役割の中でしていくのですか。そこを間違えたらあかんで。
あくまでも包括協定の中では、まちづくりを一緒にしますと言うてるけども、費用負担が違ってくると思うよ。ほな、橿原神宮の駅前の周辺整備のやつ、県が半分以上出してくれるのか。そんな言い方したらあかんでよ。違うやろ。あくまでもこれは県から来た中の話の中で、要は、市も一緒にやっていきましょうということやんか。その中で、要は、近鉄と県と橿原市で応分の負担をしていきましょうという話がスタートするんやろ。その中で、橿原市の考え方にしたら、要は、新駅も西口も併設でというふうに方針を出したわけやん。でも、近鉄側としては、それは経営上、いろんなことを合わせて、要は、新駅できたら移設が前提ですよということの返事が返ってきたわけや。今のとこ、それで止まってるわけやんか。
それと同時に、医科大学が移転されるのが、平成6年に一部分、できるわけやろ。今、県から
医大との関係の中で、新駅の構想というのは、県が出したわけやんか。いつ頃から、それに着手しようとしてんの。
9: ●
市街地整備課長 新駅の整備のスケジュールにつきましては、現段階で、この時期に着手するということは明確にはなっていないという状況であります。理由といたしましては、新駅を整備するためには、まず、新駅予定地の周辺にあります駐車場でありますとか、グラウンドであるとか、その部分が他の場所に移転をする必要がございます。駐車場をどの場所に仮で移転するのかというところは、今現在
医大さんのほうで、施設の再配置の検討をされているというふうにお聞きをしておりますので、その検討結果の中で、
医大の駐車場が別の場所に移る。そうなると、違う施設が向こうに移って、場所が出てくるというような玉突き的な事業になっていきますので、今の時点では、それらの事業の再配置の検討等と、それを基にしたスケジュールが出てくることで、新駅整備に着手できる時期が、逆にそのような積み上げで出てくるのかなというふうには考えております。
10: ●
細川佳秀委員 ということは、まだ数年かかるような話かもわかりませんやろ。ただ、橿原市の場合は、この
医大に、まちづくりに関して、万葉ホール周辺を交通体制というのがかなり大きいウエートを占めてたと思います。それの計画はどうなっているのですか。あまりにも新駅を中心としたまちづくり、西口の件もあるのか分からんけど、それ中心になってるわけやんか。万葉ホール周辺の交通体系に関して、かなりあそこは駐車場が狭いということで、かなり渋滞もできているわけやんか。駐車場の整備も兼ねて、県との協議を今どのようにしてんのか。
11: ●
市街地整備課長 医大附属病院の駐車場を含めて、あの辺りの交通渋滞のお話ということですね。奈良県さんのほうでは、小房の交差点の拡幅等々の事業には着手されておりますけれども、
医大附属病院のこの一環の事業として、奈良県と調整をしているかというと、そこは深く調整はしていないというようなところです。
理由といたしましては、先ほど申し上げたとおり、駐車場の場所がまだ明確にはなっておりませんので、駐車場の場所が決まりますと、入り口がある程度確定してまいりますので、その段階を持って調整ということになるのかなというふうには考えております。
ただ、現状、交通渋滞がひどいということは、我々も認識をしておりまして、
医大さんともそういう部分に関しては、お話はさせていただいております。
12: ●
細川佳秀委員 そういうことだったら、
総務部長に聞きますけど、今年3月に財政危機宣言をしましたやんか。これ、事業を仮に始めようとしたときに、橿原市としては、いつ頃から始められるのですか。本来、財政危機宣言したら、今までのことで、見直しを含めていろんな財政危機の中で縮小しているわけでしょう。ほな、言うたら悪いけど、今の市長の在任期間で見たら2年間ですやんか、今、取りあえず任期中は。その間は、新規事業はしませんということですか。これは、それ以後の話なるのですか。財政上でそれはどうしていくのですか。
一旦、ある程度、財政が持ち直して余裕ができた時点で、この構想に入っていくのですか。
13: ●
竹森衛委員長 総務部長。
14: ●
総務部長 財政危機宣言、この3月に市長のほうから発出していただきました。非常に厳しい財政運営を今後していく中で、この新駅整備をどう考えていくのかというご質問でございます。
今まだ、この新駅整備に伴う考え方につきましても、先ほど芳仲課長が答弁しましたように、県、近鉄、橿原市、それぞれの考え方がまだ整っておりません。そんな中で、いろんな検討をしながら進めていくということですので、それはやはり事業等、議会のほうの議論をやっぱり重ねていただいて、やっぱり必要であるのかないのかというところをやっぱり見定めた上で、必要であるとならば、それはやっぱり予算も投入していかなければならないというふうに考えております。ただ、今すぐにではないですね。今のこの話を聞いていますと、まだまだ検討することがございますので、その中で判断していくべきやと思います。
15: ●
竹森衛委員長 細川委員。
16: ●
細川佳秀委員 取りあえず今の段階においては、県と近鉄さんと市が、まだ三者がテーブルについて、今の状態の中で進んでないことですやんね。進み出したときに、要は、要するに市としての方針を決めていく。その中でどういうふうにしていくか。その点で、1点、地元の要望書と嘆願書が出てますわね。それと同時に、もともと医科大学、病院もできて、あの周辺の、もともとが四条町、四条新町、兵部町、あの近辺の方々の、いろいろやっぱりいきさつ、あったわけですやんか。そういうことを踏まえて、要は、今度は、病院側の玄関口も変わるかもわかりません。まだどういうふうになるか分かりませんけど、そういうことを踏まえながら、地域と密着したような考え方をしていくのが市の役目ですやんか。そこは、丁寧にきちっと理解を求めた上で、駅の話、まちの話をしていっていただきたい。それと財政上で余裕ができたら、いろんなことをしていっていただきたい。それだけ言うておきます。
17: ●
竹森衛委員長 要望。
福田委員。
18: ●
福田倫也委員 この
医大周辺のまちづくりについては、様々な問題があって、なかなかその進展していない話だと認識しているんですけれども、まず、最初に、この今回の調査に対する委託費用って、どれぐらいかかっているんでしょうか。
19: ●
竹森衛委員長 市街地整備課長。
20: ●
市街地整備課長 今回のこの検討業務の調査費用費といたしましては、1,623万6,000円となっております。
21: ●
福田倫也委員 ありがとうございます。調査していただくのは、いいかなとも思うんですが、いつまでも何の進展もないままであれば、市民の皆さんの不安も募るだけではないかと危惧しております。
先ほど協議を進めていきたいというふうにおっしゃっていましたが、市としての方向性というのは、いつ頃決める予定なんでしょうか。
22: ●
市街地整備課長 現在、この
医大周辺地区のまちづくりにつきましては、奈良県さんと近鉄さんとの協議を進めていきたいというふうに先ほどお答えをさせていただいております。この協議を進めていきたいと申しますのは、今、奈良県さんがお考えになられている条件、近鉄さんがお考えになられている条件、橿原市にとりましても、財政の状況でありますとか、地元からの要望書、嘆願書が上がってきている。このような状況の中で、それぞれ三者が様々な条件を持っているというような状況であります。この条件をどのようにすり合わせていくのかというための協議が、まず必要であるというふうに考えております。リミットを設けるというよりかは、この協議が折り合うのか折り合わないのかということが、まず1つ問題になろうかと思います。
奈良県さんには当然奈良県さんの事情の中で条件がございますし、近鉄さんは企業としてのご判断の中で条件というものがございますので、そこがそれぞれの立場で、これ以上譲れないというようなところが見えてきたときが、1つのリミットになるのかなというふうに思っております。
協議のちょっと進捗状況によりまして、設定するリミットというのは変わってくるのかなと思っておりますが、委員がおっしゃるとおり、この検討は非常に長期間にわたって検討が続いている内容でありますので、そこまでも時間というのはかけられないということは認識はしておりますが、非常に難しい問題でもありますので、奈良県さん、近鉄さんとはしっかりと調整を進めていきたいというふうに考えております。
23: ●
福田倫也委員 ありがとうございます。結構高額な費用もかけて調査していただいて、結局協議をしてから方向性を決めていきたいということだと思うんですけれども、この費用がどんどんどんどんかかっていっているという状況は、しっかりと認識をしていただけたらと思います。
ちょっとすみません、この資料の中の部分で質問させていただきたいと思うんですけれども、1枚目の経済性のところの一番下の米印に、「八木西口駅移設に伴う代替機能に要する費用は計上していません」と書かれているんですが、想定として、これはどれぐらい考えておられるんでしょうか。
24: ●
市街地整備課長 八木西口駅の移設につきましては、まず、そもそも安全面でありますとか、構造的に、まず、そのような代替機能の確保ができるのかどうかということは、近鉄さんと深く議論ができていないというような状況ではありますが、仮に、代替機能の確保をするとなりますと、1つの方法としましては、八木西口駅と八木駅を結ぶ歩行者の動線ということが考えられるのかなというふうに考えております。実現性ということはさておきまして、事業費といたしましては、おおよそ2億円強の事業費がかかるというふうに、現段階で想定しております。
25: ●
福田倫也委員 ありがとうございます。
次に、(2)の費用対効果のところなんですけれども、これは、一番下の表のところなんですけれども、B割るCで1以上になっていたら効果が高いですよということが書かれてあるんですけれども、Cのこの分母である総費用というのが、非常にほかの1、2に比べて比率が高くなっているように思えるんですけれども、これはどういった理由で高くなっているのでしょうか。
26: ●
市街地整備課長 質問の内容といたしましては、1と2に比べて3の総費用が高いのではないかと、そういう意図でよろしいですかね。
この費用対効果の検討につきましては、検討期間が、建物等ができた後、50年間の期間で検討するとなっております。この50年間の中には、施設の整備費用だけではなく維持管理費用を含んだ形で検討するとなっております。駅ができないことによりまして、駅前広場ができなくなったり、道路ができなくなったりということで、公園の面積がケース1とケース2と比べて広く取れるということに、今、検討上はなっております。
この公園の中に、市のほうで、この公園の価値を高めるような公共施設の配置を検討しておりまして、公園の面積が増えることによりまして、そのような公共施設の面積も増えるというようなことに現状なっております。この建物の維持管理費用につきましては、この段階で検討しておりますので、具体的な積み上げで、維持管理費用は計上しているというわけではございませんでして、面積に面積当たりの単価を掛け合わせて、維持管理費を出していると、そのような状況になっております。
以上のことから、面積が広くなったことによって維持管理費用がかさんで、それが50年間という長期間にわたるので、その増額分が非常に総費用を押し上げたというようなことになっております。
27: ●
福田倫也委員 ありがとうございます。
このケース3については、現状と何もほとんど、駅に関しては変わらないということなんですけれども、これが一番損に見えているというか、1から考えると0.45ということで、圧倒的に低くなってしまっていて、これが何かすごくこう、悪く見えてしまうんですけれども、公園の中に公共施設をさらに増やすような計画になっているというのは、その比較検討の材料としては、ちょっと違うのかなと思ったりもするんですけれども。
次に、2ページ目の3の駅の必要性のところで、ちょっとお聞きしたいんですけれども、仮に、八木西口から新キャンパスまで歩いた場合にかかる時間と、新駅が想定されているところから新しいキャンパスまで歩いた場合の時間って、どれぐらい想定されていますか。
28: ●
市街地整備課長 正確な検討上の中で、両方のケースでどれぐらい徒歩で時間がかかるのかというとこは検討はしておりませんが、感覚的には、両方とも15分程度の時間がかかるのかなというふうには認識しております。
29: ●
福田倫也委員 ありがとうございます。
新しい駅から行っても、八木西口駅からいっても、時間も変わらないし、先ほどの費用対効果を見ても、ケース2は実現がなかなか難しい。1と3は、市が損しますよというふうな内容になっているかと思うんですけれども、そもそも、では、これってやる意味って、市としてあるというふうに思われているんでしょうか。
30: ●
竹森衛委員長 プロジェクト推進局副局長。
31: ● プロジェクト推進局副局長 このB/Cといいますのは、担当課長が申しましたように、あくまでも想定のまちづくりをしたときに、駅の西側のゾーンにおきまして、ある一定の公園的なものがございまして、そこに、子どもさんの一時預かりであったりですとか、健康増進に関わるような拠点施設。このようなものを公共的に施設を配置した場合というふうなまちづくりの設定、仮の設定をさせていただいております。
ですので、公共でするということは維持管理費がかかるということになりますので、このB/Cの便益が上がりにくいというようなことになっておりますので、冒頭の説明の中でもございましたように、この辺りをPark-PFIであったりとか、民間で施設をつくって運営していっていただくというようなことになりますと、このB/Cの数字は変わっていく。全体的には計算をしておりませんけれども、B/Cの1以上ということが、計算上、またいろんな計算また必要になってくるんですけど、表れてくる可能性があるというようなことでございますので、よろしくお願いします。
32: ●
福田倫也委員 ありがとうございます。
33: ●
竹森衛委員長 いいですか。
34: ●
福田倫也委員 はい。
35: ●
竹森衛委員長 細川委員。
36: ●
細川佳秀委員 再確認したいんですけど、今、県のほうで、医科大学の移転に伴って、多分実施設計に入っているというふうには聞いていますねんけど、令和3年度に一部の大学の棟ができる、そこへ移っていく。大学を完成されるのは大体いつ頃と聞いてはりますか。(「令和6年と違うのか」と呼ぶ者あり)
何で聞くか言うたら、もともと、平成25年度あたりに、今の知事さんが、医科大学はそのまま生駒の学術文化都市のほうへ移転しようかとかいう話がありましたやんか。そのときに、我々市議会のほうも、反対の決議も出しました。それからいろいろあって、出した中で、要は、ほんで、ここでしますということで、当初は令和3年度に大学はできますよ、それに基づいて新駅も造っていきますよというような発表をされてたと思います。現時点においたら、遅れてますやんか。遅れてるというか、長引いてるという状況の中で、要は、令和3年に出来上がるというやつが、令和6年が一部分しかできないと。あとはいつ頃できるんですか。それによってかなり変わってくるでしょう。それを、要は、追い足しに追い足しに医科大学の中、病院の中のとこも整備されていくわけでしょう。
市としては、西のほうは、一応いろいろプランは立ててあるけども、東のほうは、まだ何も立ててませんやろ。それはいつ頃できるのですか。駅はあるかないかで変わってくるか分からへんけども、それも踏まえて、県の事業自体が、本来の計画がずれてるわけや。ずれてるというか、遅れていってるわけやろ。最終的にどないなるのですか。
37: ●
竹森衛委員長 市街地整備課長。
38: ●
市街地整備課長 新キャンパスのスケジュールということでよろしいですか。新キャンパスにつきましては、委員おっしゃるとおり、令和6年度末に、教育部門の一部が移転するということが正式に発表されております。それ以外の部分につきましては、先ほどちょっと申し上げたんですけれども、
医大さんのほうで、現在の病院、大学部分の建物の再配置計画の検討に入られているというような状況であります。そこの中で、新キャンパスに移る建物、残す建物の再度見直しを行うというふうに聞いておりますので、その計画が立った段階でないと、新キャンパスのほうにどの程度の施設が移ってということが見えてこないというような状況かと思っております。
39: ●
細川佳秀委員 もともと橿原市、令和3年度に、医科大学が移転するということで、今の新道をつくったわけでしょう、間に合わすために。そういうことも踏まえて、県との協議をもっとちゃんとしていかなあかんよ。県は一方的にずっとこれで言うだけであって、橿原市はずっと待っとくだけやんか。それで、いつまでも待たされて、待たせるって言い方がおかしいかもわからんけども、事業というのは展開していかへんやん。ということは、当分展開せえへんということでよろしいんやな。
40: ●
竹森衛委員長 プロジェクト推進局副局長。
41: ● プロジェクト推進局副局長 ただいまの細川委員さんのご質問にお答えしたいと思いますが、このまちづくりというのは、新駅のエリアのまちづくりと、それから、新キャンパスのまちづくりと、大きくは2つのゾーンに分かれているということになってございます。
細川委員さんおっしゃっていただいている、令和3年がもともとの奈良県の構想だったものが、今、令和6年度中に新キャンパスの一部を整備されて、令和7年4月から新しくキャンパスオープンするというふうな予定になってございますので、その辺りも踏まえながら、今、新道と呼ばれておる道、慈明寺町・四条町線の整備に橿原市が関わらせていただきながら、そのまちづくりを連携しながらやっていこうという状況でございますので、新キャンパスのエリアのほうにつきましては、大学の本部棟、それから研究棟、それから保健医療棟、そういうことが建ってくるんだろうというふうに考えております。
42: ●
竹森衛委員長 細川委員。
43: ●
細川佳秀委員 大学のことに関しては、橿原市も橿原市議会のほうも、要は、今の大学をそのまま存続してほしいということを、移転をしてほしくないということで、したわけですやんか。そのために、いろいろ大学のことに関しては、市も協力している。それと同時に、やっぱり新駅ができたら、学生さん、職員さん、全然この近辺歩きませんやんか、24号線、八木からずっと。
実際、僕らが思ってるのは、西口で、仮に学生さんらが降りたら、今井を通りながら四条のほうへ向かってくるわけですやんか。そしたら、また、新たなまちづくりの拠点ができてくるかもわからない。まして、橿原市が長年ずっと進んできた、やっぱり保存地区の今井町としての、やっぱり価値も上がってくるかもわからない。そういったことも併せて、よく考えてください。(「分かりました。よく考えます」と呼ぶ者あり)
44: ●
竹森衛委員長 松尾委員。
45: ● 松尾高英委員 僕もちょっと今、言おうと思ってたのを、先に同じ視点で細川委員もおっしゃったんですけども、結局先ほどのお話聞いてても、着手する時期が分からへんと、未定ということなので、いつできるかちょっと分からへんような議論というのは、なかなかちょっと優先順位どうなんかなあって思っているのが個人的な感想です。
ただし、その中で、令和6年にやっぱり一部開校されるというのは、やっぱり事実はありますので、その開校されたときに、じゃ、橿原市として、まちづくりとして、どういう戦略を持つんかというところが、非常にやっぱ大事になってくるのかなと思っています。
その中で今、西口から歩くという話も出ていましたけども、私も八木駅周辺の地域の方々と意見を交わす中で、やっぱり八木駅周辺の地域の一番のまちづくりの課題は、昼間のやっぱ人口、この昼間の人口が、夜は何ぼかあれなんですけども、やはり昼間の人口をどう増やしていくんか、地域の交流、どうやって増やしていくんかというのがやっぱり課題やということは、もうずっと言われていました。
その中で、例えば、全然違うかもわからないんですけども、例えば、大阪教育大ってあるんですよね、大阪の国分のほうに。大阪教育大のところにも、確かに駅はできています。例えば、それは違いますよ、こっちとこっちは違うんですけども、大阪教育大の駅を降りてもそういう商業施設ってないんですよね。もう駅を降りたらもう学校に行って、ほんでまた、駅に戻ってって、電車に乗った方は、もうそのまま急行に乗換えて大阪へ行っちゃうんですよね。国分じゃ、降りないんですよ。それは、私もあの辺よく行くのでよく分かっているんですけども。どうしてもそうなるんですよね。
我々はやっぱり地域としては、まずは、もう八木で降りてほしい、学生さんは、特に。教職員とか関係者の方も、やっぱり八木で降りてほしいと。歩く方はもちろん今井を通って歩いていただくというのも手ですし、やはり八木から、例えばですけど、令和6年に開校するんであれば、今から準備して、それこそ本当に自動運転のバスに乗って、そこに行く。そういうことも、併せてちょっと考えていかなあかん、もう時期に来ているんじゃないかなと思うんですけども。もうその辺り、令和6年、もう完成するねんと、学校完成するねんというところを見据えたまちづくりの戦略をちょっと(「完成せん。一部ね」と呼ぶ者あり)
一部ね、一部開校するということはもう決まっている中で、まちづくりの戦略をどう考えていくねんという、その辺をちょっと問題提起させていただきたいんですけど、どうですか。
46: ●
竹森衛委員長 プロジェクト推進局副局長。
47: ● プロジェクト推進局副局長 確かに、令和6年、新キャンパスができて、あの辺りのまちづくりの戦略をどうするのか、それから八木駅周辺の昼間人口、この辺りの昼間人口であったりとか、交流人口であったりとか、ここをもっとにぎわいのあるまちづくりをするために、どういうふうなことを市として考えていくのかということが、大変重要な課題になってくるのかなというふうに思います。
先ほど、違うほかの大学のちょっとご説明もしていただきましたが、学生が駅を降りて学校に行って、まちを通過することなく、にぎわいを起こすことなく、また、自分の元の家に帰っていくというだけでは、人流はありますけれども、なかなか交流は増えていかないというようなことにもなると、まちづくりにとっていいのかどうかということも、やはり議論にはなるというふうには考えます。
ただ、この検討結果から見えてきましたこともございまして、新しく駅を造ることで、いろんなことが起こってくるんだなと。というのは、まず、橿原市にとってメリットがあるというのは、税金の向上が見込めるということは1つ、結果としては、この検討結果から、見込まれるということもございます。もちろん、それを八木のまちのにぎわいを少なくすることなく、新たにその
医大駅周辺の、つくるとするならば、新しくにぎわいが別のところで生まれると、そういう相乗効果も、ある一定の期待はできるということも考えられます。
ただ、ただし、新駅をするためには、乗り越えるべき課題というのが、やはりたくさんあって、それを1ずつ、協議、合意する必要があって、それがクリアにならないと、その先にしか、その新駅は建設できないのかなというふうには考えております。
いずれにしましても、そのまちづくりにつきましては、様々な検討から、その時期も見計らいながら進めていく必要があるというふうに考えております。
また、その辺りの自動運転の話もおっしゃっていただきましたけれども、そういうことも含めながら、将来を見据えたまちづくりを検討する必要があるというふうには考えております。
48: ● 松尾高英委員 ありがとうございます。考え方はそれぞれあるということは、よう私も分かっています。ただ、言いたかったのは、令和6年度に、もう一部学校開校しますやんか。学校開校したときに、本来ならもう県としては、駅を造りたかったんやろうかと思うんですけども、やはり今まだ、いつできるのかもわからへんと、着工する時期も分からん、財政的なことも分からんという中で、いざ開校して、学生さん、じゃ、どういうふうに行くねん。橿原市として、じゃ、どういうまちづくりの戦略を描くねんということが見えなかったので、ちょっとそういう意味で、提案をさせていただきました。すぐもうこんなんは答えは出ないんですけど、そういう視点も踏まえて、考えていただきたいなということでございます。意見です。
49: ●
竹森衛委員長 佐藤委員。
50: ● 佐藤太郎委員 実は、私の母校の和歌山大学って、もともと和歌山城のお城の中にありまして、それが手狭になりまして、ちょうど和歌山と大阪の間の山を全日空と一緒に開発してて、私が入学したときは、実は、和歌山駅からバスで15分、原付で20分、歩いていくのには、もうそら困難な場所にあって、非常に学生が来なくなりましてね。優秀な学生が集まらない、僕みたいなやつばっかり集まってきましてね、集まりになってきたと。
そこで、実は、和歌山大学と和歌山市と和歌山県は何を考えたかって言いましたら、完全に山の上に学校あると思ってください。それまでずっと道なんですけど、その下を南海電車が走っています。ここに和歌山大学駅をつくりましてん。今はそこから歩いて10分ぐらいで行けるんですけど。
その駅を造る過程で、地区計画を起こしていまして、イオンつくって、駅と大学の間、今、ふじと台というすごい住宅地になっていまして、ほぼほぼみんな住んどるですよ。そういうまちづくりがあって、僕は、この新駅のゾーンを見て、前も何かこうドキドキせえへんなって言ったんですけど、要は、その地区計画の絵があったから、何でこれ出さへんのかなと思っていたんですよ。多分そこまで話が煮詰まってないから、検討もできないし、提案もできてないと思うんですけど、一度、日本中に大学をつくって、駅も造る計画のあるところってほかにもありますし、はたまた、先ほどからありますけど、失敗した例というのもありまして、例えば、広島大学も郊外に行って難しくなりましたし、弁護士さんをよくつくてた中央大学のほうも、郊外に行かれてちょっとまずくなっていると。これ、結構東京ではありまして、青山学院大学も渋谷にあったんですけど、それが淵野辺といって、神奈川県相模原市に行って、うまくいってないという状況も多々あります。
これ、皆さんが危惧しているのは、新駅をつくってうまくいったらいいけどですよ、うまくいかない場合もあるから、ようよう検討してくれという話をしていると思いますので、その辺も、今後検討してもらって、一気に行くように、ちゃんと調べられて、生かしてもらえればと思います。
これ単純に意見なんですけど、1つちょっと、資料で質問がありまして、2ページ目の(5)地域への影響というところで、一番下、「何かしらの代替機能を確保した上で、利便性や回遊性の向上について検討する必要があります」。これ、ここの部分大事だと思うので、これ仮に今、何か考えていることとかありましたら教えてもらえませんか。
51: ●
竹森衛委員長 市街地整備課長。
52: ●
市街地整備課長 現在、具体的にこのような方法ということは、検討ができているのかどうかといいますと、できていないという状況であります。
まず、西口駅がなくなりますと、当然考えられることといいますのは、これまで身近に駅に来られた方の駅を利用する場所が変わるということになりまして、その場所というのは大和八木駅になるのかなというふうに考えております。
駅がなくなることによりまして、大和八木駅にスムーズに行けるようなことは、代替機能としては考えていく必要があるのかなというふうには考えているんですけれども、そのルートであったり、方法であったりということは、まだ今の時点でちょっと具体的には検討できていないというような状況であります。
53: ● 佐藤太郎委員 私、これ、これが実はめちゃくちゃキーになると思っていましてね。何でかと言いましたら、その1つ上の(4)のところで、「八木駅西口が移設した場合に、16か所で地代の平均は、現状と比較して11%落ちる」と書いてあります。これって、やっぱり駅を移動することによって、享受する人、損する人というのが出てくると思うんですよね。ここの部分をやっぱりしっかりと、もしくはやるならばですよ、考えてあげて、進めていかなければならないと思っていますので、この代替機能案をやるんやったらよく考えてください。
次のページに行きますね。右側の「4)既存踏切解消による安全性の向上」。これのご説明がありましてんけど、ちょっと具体的にどういうふうにイメージしているかというのを、教えてもらってよろしいですか。
54: ●
市街地整備課長 この既存踏切による安全性の向上といいますのは、これは直接の利益になるのかどうかといいますと、非常にちょっと難しい部分ではあるんですけれども、現在、
医大附属病院の駐車場とグラウンドの間に小さな踏切がございます。新駅ができる予定の場所といいますのが、ちょうどその部分に当たるということになりますので、踏切の部分に駅舎ができることによって、現状の踏切がなくなるというようなことが想定されます。(「地下で行くということですか」と佐藤委員呼ぶ)(「ちっちゃい、ちっちゃい」と呼ぶ者あり)(「地下で移動するということですか、その後」と佐藤委員呼ぶ)
いや。(「なくして」と呼ぶ者あり)
駅がなくなって、例えば、その橋上駅舎ということになりますと、駅の西側と東側を自由通路でつなぐことになりますので、駅ができることによって、踏切がなくなって、通路が新しくできると。(「下に通路ということですか。地下通路ということですか」と佐藤委員呼ぶ)
まだちょっと上か下かは、ちょっとまだあれなんです。方法として、上か下かに今はなると。そうなりますと、踏切がなくなりますので、例えば、遮断機の電気代であるとか、安全性が向上すると。それは近鉄さんの利益になるのではないかと。そのような視点で検討したものであります。
55: ● 佐藤太郎委員 分かりました。最後に、実はうちの大学、母校というのは、和歌山大学駅ができまして、駅から難波まで、実は50分で行けるようになりまして。駅ができてから結構、駅ができる前やったら、大阪に住んでいる方でも下宿しとったんですけど、駅ができてから通えるようになったので、結構、結構本当に学生が増えたと。受験する子も増えたということも報告を受けています。(何事か呼ぶ者あり)
56: ●
竹森衛委員長 私語は、やめて。
57: ● 佐藤太郎委員 要は、大阪で。そういう観点ですよね。駅が便利になりましたら、通学範囲も広くなりますし、県立
医大を受験しようという人も増えてくると思うんですよね。そういう観点。あとは、病院を使う人の便利になるという観点。あと、住民。一番大事な地元の住民さんの声もきっちり聞いて、進めていってもらえますようにお願いいたします。
58: ●
竹森衛委員長 うすい委員。
59: ● うすい卓也委員 いろいろ意見ある中で、僕はこの本日報告していただいた資料というのは、今後、県であったりとか、近鉄さんと交渉する上で、有意義なカードをご用意していただいて、エビデンスとして今後しっかりと使っていただくから、有意義なものだったのかなと思っています。
一方で、先ほどからの答弁でもありますように、駅をどうするかというのは、橿原市単独で考えられるものではなくて、県や近鉄さんとも話し合っていかないと決められないというのも、もっともでありまして、その中で橿原市単独で考えられることはどこなのかというふうに考えたら、例えば、この1枚目のところの経済性、総事業費のところ、ケース1、2と3の絵がありますよね。絵の中で、どのケースであったとしても、交流ゾーンに関しては普遍的、変わらないというふうに、こういうふうに記述されています。
であったら、我々が考えるべきなのは、今後この交流ゾーンをまずしっかりとどういうふうにしていくのかというのが、近鉄がどう動こうが、県がどう動こうが変わらないところなのかなと思っています。
先ほど福田委員の質疑の中で、答弁で、「公園の面積の増加に伴い施設も大きくしていく」という
発言があったと思うんですけど、僕ちょっとそれ意味が分かってなくて。何で公園の施設、公園の幅が取れるから、施設も大きくしていかなきゃいけないんですか。それってもうお金持ちの考え方と違いますか。違いますよね。必要な施設やったら、最初から10ヘクタールやったら10ヘクタール。そこから土地が増えようが、10ヘクタールは10ヘクタールで変えないのが、本来普通かなと思うんです。
その辺りをちょっともう一度しっかりとお話ししていただくのと、この交流ゾーンに関して、健康増進の拠点ということで、子どもの一時預かりとかも検討されていると。もうすごいいいことやと思います。また、ここへ何か箱物を建てるのかいって思われるかもしれないですけど、箱物であろうが、必要なものは必要で、僕は作るべきやと思う中で、この変わらない部分、この交流ゾーンのところを、しっかりと今後、議論の対象に、我々この市議会の
特別委員会としてはしていくべきなんじゃないのかなという意見に対しては、どのように考えられていますか。
60: ●
竹森衛委員長 市街地整備課長。
61: ●
市街地整備課長 この検討上の中で、公園の面積が広くなったことによって、それに比例して施設の面積を大きくしたというのは、正直申し上げますと、意図があってというよりかは、ちょっと機械的にそのようにしてしまったというのが正直な実情であります。
今、公園内の施設につきましては、暫定的に公共施設として何個か例を挙げさせていただいております。まだ具体的にこのような施設ということの検討には及んでおりませんでして、うすい委員がおっしゃるとおり、我々もこの
医大周辺地区のまちづくりというのは、駅が拠点というよりかは、
医大と
医大附属病院があることによって、その利点を生かして特徴あるまちづくりをしていきたいというふうに考えておりまして、その中で
医大と連携をしたような健康増進のまちづくりという捉え方をしております。
特に公園を整備することによりまして、
医大と連携できるような何か取組、ソフト的なものも含めて、取り組んでいきたいというふうに考えております。
箱物に関しては、それをつくることが前提というわけではございませんでして、健康増進の機能を高めていく中で、必要なものを必要に配置をしていくと、そのように考えているんですけれども、今の時点では、費用対効果の検証するために、仮で土地利用計画図を作成をした中で、ちょっと機械的に建物の配置等をしてしまったというのが正直なところであります。
委員がおっしゃるとおり、この公園内については、我々も非常に重要な部分であるというふうに考えておりますので、ここに関しては奈良県さんとも連携も深めながらではありますが、
医大とどのようなことができるのかという観点からも、市として積極的に考えていきたいというふうに考えております。
62: ● うすい卓也委員 ありがとうございます。安心しました。土地がでかくなったら、施設もでっかくなるのかなと思っていましたので。
県とか近鉄との交渉はタフな交渉になると思うので、それは担当課であったりとか、市長も含めてしっかりとやっていただく中で、先ほどおっしゃっていただいた変わらない部分、交流ゾーンの部分に関しての議論を今後進めていただけますよう、よろしくお願いいたします。
63: ●
竹森衛委員長 要望です。もうありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
64: ●
竹森衛委員長 そうしたら、以上をもちまして、質疑を終わり、説明を終わります。
本日の日程は、これをもちまして終了いたしました。
なお、委員会の報告につきましては全文委員会録とし、委員長にご一任願いたいと思いますけれども、ご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
65: ●
竹森衛委員長 ありがとうございます。ご異議なしと認め、そのように決しました。
これをもって本日の
特別委員会を閉会いたします。本日はどうもご苦労さまでございました。
午前11時23分 閉 会
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