令和 3年 12月 定例会令和3年奈良市議会12月定例会会議録(第4号)
----------------------------------- 令和3年12月7日(火曜日)午前10時0分
開議----------------------------------- 議事日程 日程第1 議案第103号 令和3年度奈良市
一般会計補正予算(第12号) 議案第104号 令和3年度奈良市
国民健康保険特別会計補正予算(第2号) 議案第105号 奈良市一般職の職員の給与に関する条例等の一部改正について 議案第106号 奈良市手数料条例の一部改正について 議案第107号 奈良市
家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正について 議案第108号 奈良市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の全部改正について 議案第109号 奈良市
指定障害児入所施設等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例の制定について 議案第110号 奈良市
国民健康保険条例の一部改正について 議案第111号 奈良市個人市民税の控除対象となる寄附金を受け入れる特定非営利活動法人等を定める条例の一部改正について 議案第112号 奈良市地域ふれあい会館条例の一部改正について 議案第113号 財産の取得について(追認) 議案第114号 財産の取得について(追認) 議案第115号 財産の取得について 議案第116号 財産の処分について 議案第117号 工事請負契約の締結について 議案第118号 工事請負契約の一部変更について 議案第119号 和解について 議案第120号 公の施設の指定管理者の指定について 議案第121号 公の施設の指定管理者の指定について 議案第124号 和解について
----------------------------------- 本日の会議に付した事件 第1、日程に同じ
----------------------------------- 出席議員(38名) 1番 塚本 勝君 2番 榎本博一君 3番 岡田浩徳君 4番 山岡稔季君 5番 林 政行君 6番 山出哲史君 7番 岡本誠至君 8番 桝井隆志君 9番 白川健太郎君 10番 道端孝治君 11番 太田晃司君 12番 佐野和則君 13番 柳田昌孝君 14番 宮池 明君 15番 早田哲朗君 16番 樋口清二郎君 17番 鍵田美智子君 18番 下村千恵君 19番 阪本美知子君 20番 山口裕司君 21番 山本直子君 22番 八尾俊宏君 23番 山本憲宥君 24番 横井雄一君 25番 大西淳文君 26番 藤田幸代君 27番 田畑日佐恵君 28番 九里雄二君 29番 松石聖一君 30番 内藤智司君 31番 酒井孝江君 32番 井上昌弘君 33番 北村拓哉君 34番 森田一成君 36番 北 良晃君 37番 中西吉日出君 38番 伊藤 剛君 39番 森岡弘之君 欠席議員(1名) 35番 土田敏朗君
----------------------------------- 説明のため出席した者 市長 仲川元庸君 副市長 向井政彦君 副市長 西谷忠雄君 危機管理監 國友 昭君 総合政策部長 真銅正宣君 総務部長 吉村啓信君 市民部長 中川昌美君 福祉部長 小澤美砂君
子ども未来部長 鈴木千恵美君 健康医療部長 佐藤敏行君 環境部長 奥田晴久君 観光経済部長 仲西範嘉君 都市整備部長 中原達雄君 建設部長 木村康貴君 企業局長 池田 修君 消防局長 東川洋志君 教育長 北谷雅人君 教育部長 増田達男君 監査委員 東口喜代一君
選挙管理委員会委員長 西久保武志君 総合政策課長 山岡博史君 財政課長 小西啓詞君
----------------------------------- 事務局職員出席者 事務局長 中井史栄 事務局次長 児林尚史 議会総務課長 井ノ上寿苗 議事調査課長 秋田良久
議事調査課長補佐 杉野真弥 議事調査課主査 米浪高之 議事係長 中山辰郎 調査係長
大村一平----------------------------------- 午前10時0分 開議
○副議長(山本憲宥君) 昨日に引き続き、会議を開きます。-----------------------------------
△日程第1 議案第103号 令和3年度奈良市
一般会計補正予算(第12号) 外19件(質疑並びに一般質問)
○副議長(山本憲宥君) 直ちに日程に入ります。 日程第1、議案第103号 令和3年度奈良市
一般会計補正予算より議案第121号までの19議案及び議案第124号 和解について、以上20議案を一括して議題といたします。 昨日に引き続き、質疑並びに一般質問を行います。 5番林君。
◆5番(林政行君) おはようございます。無所属の林 政行です。よろしくお願いします。 既に通告しております項目につきまして、一括質問にて関係理事者に伺います。 奈良市
バリアフリー基本構想で定めた実施すべき特定事業等に基づいた奈良市
バリアフリー特定事業計画が平成27年7月に策定されました。その特定事業計画に基づく特定事業とは、生活関連施設・経路、特定車両等のバリアフリー化を具体化するためのもので、バリアフリー法に基づき、
公共交通特定事業、道路特定事業、
都市公園特定事業などがあります。
バリアフリー基本構想に定めた特定事業には、事業者による特定事業計画の作成とこれに基づく事業実施の義務が課せられています。 奈良市は、基本構想の目標年次である令和2年度までに、実現性が高いものを特定事業に設定しています。しかしながら、奈良市が担当の特定事業計画の進捗率は、他の事業者に比べ実施済みが極端に少なく、多くの計画が未実施のままとなっています。 この現状の認識について、9月21日に開催された
予算決算委員会建設企業分科会において建設部長からは、計画を進めている案件もあるが、道路区域外にも影響を及ぼす箇所も多く見受けられることから、建設部独自で実施することが困難な案件も多く、関係機関との協議も必要なこともあり、計画が進みにくい状況である。計画から5年たっており、現状課題への対応の可否も含め、計画を見直してもらう必要もあると考えると答弁いただいています。 当時、奈良市
バリアフリー特定事業計画の事業内容をどのような過程を経て策定されたのか分かりませんが、建設部長から答弁いただいているように、現実的でなく困難な事業も多数含まれていることが分科会の質問の作成過程で確認できています。また、事業内容の担当部署も精査されておらず、それによる弊害も出ています。 当事者からの改善を求める気持ちは理解できますが、現実的でなく困難な事業内容については見直し、その代替措置として、誰でも困っている人がいれば自然と手を差し伸べる人たちを増やしていくよう、心のバリアフリーを市としてさらに推進していくほかありません。 この状況をこのままにすれば、進捗率はほとんど変わることはないと思います。現在の状況を1歩でも2歩でも前に進めていくためには、現状課題への対応の可否を含め、特定事業計画を整理することが必要です。 そこで、奈良市担当の特定事業計画を整理していく考えがあるのか、福祉部長、お聞かせください。 次に、障害者手帳のデジタル化について伺います。 私自身も障害者手帳を所持し、常日頃持ち歩いていますが、かばんでかさばるなどして人に取り出してもらうのに苦労したり、人によっては古くてぼろぼろになったり、必要なときに所持しておらず、割引サービスが受けられなかったこともあるとも聞き及んでおります。 スマートフォンが普及している現在、あらゆるサービスがアプリによって
スマートフォン一つで解消できるようになり、障害者手帳もアプリに登録すれば手帳の役割を果たす時代になりました。 しかし、それは自治体や公共交通機関、また民間企業がそのアプリの利活用を認めればということになりますが、一昔前では考えられないスピードで、現在多くの自治体や企業などがそのアプリを利活用できる状況となっています。 実は奈良市も、県内に先駆けてそのアプリを利活用できる状況になっていますが、奈良市の公共施設で利用できるのは
総合福祉センターだけで、市内に多数ある文化施設や駐車場などまでには至っておりません。 そこで、現在の障害者手帳の代用としても利活用できるミライロIDを市内全ての公共施設において利用できるよう体制を整えていくべきと考えますが、奈良市の見解を福祉部長、お聞かせください。 次に、誰もが利用することができる遊具について伺います。 私は、それぞれの特性によって排除されるのではなく、誰もが分け隔てなく安心して暮らせる社会の実現、
インクルーシブ社会・共生社会の実現を目指しています。そのための手段の一つとして、奈良市に誰もが利用することのできる公園や遊具の導入を求めています。現在、子ども未来部、都市整備部はじめ、現場の方はその社会の実現のため、1歩でも2歩でも前に進めるべく努力してくださっていることに感謝しています。 これまでは公園に着眼点を置いて質問してきましたが、幼稚園、保育園、こども園、学校には、障害をお持ちの園児や児童・生徒が在籍しています。しかし、現在の学校・園は誰もが利用することのできる遊具とはなっていません。誰もが利用できる遊具であれば、障害のある子供たちも利用できますので、障害のあるなしにかかわらず、子供たちが遊具を通して一緒に触れ合うことで自然と障害への理解が深まります。 私が常日頃求めている誰もが利用できる遊具は、単なる仕掛けであります。それにより奈良市、奈良市教育委員会が取り組んでいる心のバリアフリーにも結びつき、それが結果的に共生社会・
インクルーシブ社会へとつながっていく、これが本来の目的であります。 そこで、遊具の更新時などに、誰もが利用することのできる遊具を導入すべきと考えますが、奈良市と奈良市教育委員会の見解を
子ども未来部長、教育部長、お聞かせください。 次に、鴻ノ池運動公園の歩道の改修について伺います。 鴻ノ池運動公園の歩道については、改修が行われ、現在きれいに整備されています。ただ、一部の歩道は未整備の状態で、歩道の状態が誰もが安心して利用できる歩道とはなってはいませんでしたが、危険であるとの市民の声が上がり、昨今、一部未整備の歩道については補修が行われました。 しかしながら、歩車道に接する箇所が木の根により盛り上がり、依然利用することが危険な状況です。財源がないという理由も理解しますが、歩道の利用者が少ないという理由で安心に歩道を利用できない状態を放置するのは、福祉都市宣言をうたう奈良市の姿勢としていかがなものかと思います。 そこで、歩道の改修に関して、少数であっても利用できない状態であれば、歩道の役割を果たすため改修すべきと考えますが、奈良市の見解を市民部長、お聞かせください。 以上で1問目を終わります。
○副議長(山本憲宥君) 福祉部長。 (福祉部長 小澤美砂君 登壇)
◎福祉部長(小澤美砂君) 林議員の御質問にお答えいたします。 奈良市
バリアフリー特定事業計画における奈良市担当分の実現可能性等の整理についての御質問でございます。
バリアフリー特定事業計画の進捗状況につきましては、昨年度の
移動等円滑化促進協議会におきまして、令和元年度末時点で全438事業のうち196事業、約44.7%が完了済みと報告しております。 議員お述べのとおり、整備主体が奈良市となっている事業のうち完了していない事業につきましては、関係部局との調整の中で、現実的に実施困難となっている事業もあると認識しております。 そういった事業を整理し、実現可能性の高い事業に集中的に資源を投入することが奈良市のバリアフリー化のより一層の進展につながるものと考えますので、そのためにも奈良市担当分の特定事業計画につきまして、現時点で実施できるもの、実施できないものの整理を行い、現状の把握に努めてまいりたいと考えております。 続きまして、障害者手帳の代用として利活用できるアプリの活用についての御質問です。 障害者手帳につきましては、提示することにより周りの人に障害があることを知られるかもしれない、また、提示する際にかばんの中から取り出しにくいとの声もございます。そのため、10月から奈良市
総合福祉センターにおきまして、障害者手帳に代わるものとして、御質問にありますアプリの活用を始めたところでございます。 なお、公共施設での障害者手帳のアプリ活用につきましては、施設管理者が認める必要がありますことから、活用促進を図るため、今回の
総合福祉センターの取組事例を市の職員ポータルに掲示し、周知したところでございます。 今後におきましても、障害者の社会参加、負担軽減の一助になるアプリなど利便性を高めるICTの活用に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君)
子ども未来部長。 (
子ども未来部長 鈴木千恵美君 登壇)
◎
子ども未来部長(鈴木千恵美君) 林議員の御質問にお答えいたします。 誰もが利用することができる遊具についてでございます。 市立園における遊具の整備につきましては、これまでも園の開園に併せ、園児たちが安全に楽しく遊び、遊具を通じて学べる機会となるようデザインや機能性を重視した遊具の設置に努めてきたところでございます。 また、遊具の設置後におきましても、年数の経過とともに劣化した遊具の修繕を行うことで、園児たちが愛着を持ち長く使ってもらえるよう、定期的に遊具の点検整備に取り組んでいるところでございます。 議員お述べのように、障害のあるなしにかかわらず、誰もが分け隔てなく同じ遊具で触れ合うことができれば、お互いに思いやる心の教育にもつながるものと考えております。 今後、遊具の設置等につきましては、インクルーシブの視点を持ち、取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 教育部長。 (教育部長 増田達男君 登壇)
◎教育部長(増田達男君) 林議員の御質問にお答えをいたします。 誰もが利用することができる遊具の導入についてということでございます。 学校における遊具の設置につきましては、文科省の
学校施設整備指針において、児童の発達段階や利用状況等に応じ、十分な安全性及び耐久性を備えるものを選定することが重要であると定められているところでございます。 現状では、議員お述べのような誰もが利用できる遊具とはなっておりませんが、遊具を通して子供たちが分け隔てなく触れ合うことにより、障害への理解も進み、
インクルーシブ教育につながるものと考えております。 今後は、遊具も含めた児童・生徒の安全・安心な教育環境を整え、
インクルーシブ教育の視点を持った施設整備を目指してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 市民部長。 (市民部長 中川昌美君 登壇)
◎市民部長(中川昌美君) 林議員の御質問にお答えいたします。 鴻ノ池運動公園の歩道の改修についての御質問でございます。 議員お述べのとおり、歩道につきましては、利用者が少数であっても誰もが安心して歩けるよう整備、改修することが大切であると考えております。 ロート奈良鴻ノ池パーク内には陸上競技場外周や
ジョギングコース、そのほか公園内の園路や市道など様々な歩道がございます。スポーツ振興課が公園や道路の担当課と連携しながら、市民の皆様が心地よく利用できるよう、スポーツ施設や歩道の改修、修繕を行っているところでございます。 今後もスポーツ施設や歩道の点検を怠ることなく緊急性を考慮し、改修や修繕を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 5番林君。
◆5番(林政行君) ありがとうございました。 2問目は意見、要望をさせていただきます。 最初に、奈良市
バリアフリー特定事業計画についてです。 行政の仕事は、計画を策定することが目的ではなく、その計画を前に進めていくことです。特定事業計画は、福祉部だけでなく複数課にまたがっていることから、これまでなかなか進捗してきませんでしたが、今回は特に建設部の皆さんに様々な面で御協力いただき、1歩前に進むことができました。この1歩は、これから特定事業計画を進捗していく上で大きな1歩でありますが、さらに困難な作業が今後も続いていくことは予測されます。 特定事業計画に関係する部の皆様におかれましては、計画を進めていくために何がハードルとなっているのか、また、そのハードルを越えるにはどのような手法があるのか、最初から100%ではなく、1%でも前に進める方法を示していただき、その1%を積み重ね、私も特定事業計画を前に進めていくべく取り組んでまいりたいと考えていますので、今後も御協力よろしくお願いいたします。 続いて、障害者手帳のデジタル化についてです。 ミライロIDのアプリについては、現場レベルでは数年前から提案していて、現行の障害者手帳と同様に、奈良市で利活用できるように取り扱っていただいた現場職員の皆様には感謝しております。しかしながら、このアプリの導入が目的ではなく、市内の多くの施設などで活用できることで手帳所持者の利便性が向上することが目的であります。 現在、職員ポータルで活用を求めているとのことですが、奈良市で減免や無料の措置を受けることのできる土木管理課、文化振興課、スポーツ振興課、
西部出張所総務課が所管する文化施設や駐車場などについては、他の自治体では既に活用できていますので、市長のほうから活用の指示を出していただくよう要望いたします。 また、JR西日本、近畿日本鉄道、奈良交通はこのアプリを利用できますが、現時点で奈良県タクシー協会は利用することができませんので、奈良市のほうから登録の要請をしていただくよう要望します。あわせて、これらが全て整いましたら周知することも必要なことでありますので、
障害者手帳所持者に届く広報も要望します。 次に、誰もが利用することのできる遊具の学校・園への導入についてです。 繰り返しになりますが、あくまでも誰もが利用することのできる遊具は、心のバリアフリーへとつながる一つのきっかけや手段にすぎません。その遊具を通して、誰かが困っているときには自然と手を差し伸べられる大人に育ってほしいという強い思いがありますので、学校・園の遊具等の更新時にはインクルーシブの視点を持って対応していただくようよろしくお願いいたします。 最後に、鴻ノ池運動公園の歩道の改修についてです。 市民部長にどこまで報告が上がっているのか分かりませんが、確かに一部の歩道部分は改修により改善されましたが、例えばそれで私が安心してその歩道を利用することはできません。なぜなら、その歩道の終点の歩車道にかかる部分は、車椅子やベビーカーで通ることはほぼ不可能な状況で、元来た道を引き返すしかないからです。歩道があるにもかかわらず、一部の利用者は引き返さないといけない、これでは市民部長がおっしゃる誰もが安心して歩ける歩道とは言えないと思います。 鴻ノ池運動公園については、このほかにも現場レベルでほかの部の方には伝えていますが、一部利用者にとっては不便な動線となっている箇所も存在します。これらについては、私は改善が必要と要望しますが、奈良市が今後どのような判断をするのか、注視させていただきます。 最後に、今回は市民部の所管の事案でしたので市民部長に答弁を求めましたが、都市整備部と建設部においても同様の事案が起こることがないようよろしくお願いいたします。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(山本憲宥君) 24番横井君。 (24番 横井雄一君 登壇)
◆24番(横井雄一君) 皆様、おはようございます。
自民党奈良市議会・結の会の横井雄一でございます。 この数か月間を振り返りますと、菅政権から岸田政権に替わり、岸田総理の下で行われたさきの解散総選挙は、改めて自民党が勝利することができ、友党公明党と共に連立政権を組むことができました。同時に、岸田総理は大型の経済対策を打ち出すとともに、新しい資本主義を掲げています。企業は従来の株主資本主義から公益資本主義に転換し、地域、従業員、お客様、環境等への貢献をもって、自ら価値を高め持続可能な経済成長を実現するという考え方です。岸田総理も成長と分配の好循環を実現して、国民が豊かに生活する経済をつくり上げていくと発言されています。一企業人でもある私としては、企業は利益なくして分配もできないんだけれどもと少し悲観的になるのですが、ぜひ公益資本主義の精神を実現してほしいと考えます。 さて、師走に入り、1年の締めくくりをしようかという時期になりました。ここに来て、日本は世界的にも不思議なくらいに
新型コロナウイルスの感染が収まってきており、恐る恐るではありますが、以前の日常に戻ろうとしています。第6波には備えつつ、季節の風物を楽しみ、経済再生、地域再生に向かうべく気持ちを新たにしたいと考えます。 それでは、本日も市民の皆さんから寄せられている課題の中から幾つかを質問してまいります。よろしくお願いいたします。 それでは、まず、近鉄奈良駅前の下水道からの悪臭対策について、企業局長に伺います。 奈良市の玄関口でもある近鉄奈良駅は、一帯の下水道設備の古さから悪臭対策が課題となっています。特に気温が高い季節や雨量が少ない時期にはクレームが多くなり、奈良市としても対応に苦慮していることを承知しています。 駅前北側と南側道路は、地元の生活者も多く通行されており、私にも苦情が寄せられています。奈良市は一定の対策をされていることは存じていますが、さらなる対策を望むところです。 そこで、次の3点について、市の見解を賜りたいと存じます。 1点目として、近鉄奈良駅前で悪臭が起こる原因を端的に御説明ください。 2点目として、その悪臭対策としてこれまで奈良市はどんな取組をしてきたのか、駅の北側、南側、その他についてできれば詳細にお聞かせください。 3点目として、根本的な解決策はあるのかお聞かせください。 次に、
新型コロナワクチン対応について、特に第3回目となるワクチン接種の推進について、健康医療部長の見解を賜りたいと存じます。 改めて安定した政権が始まり、厚生行政についても引き続き安定したものが期待できます。とりわけ、
コロナワクチン接種についても前政権からの引継ぎどおり3回目のワクチン接種が始まっているところです。今議会では、3回目の接種事業経費が予算化されたことについて報告がありました。 そこで、次の4点について、奈良市の見解を伺いたいと存じます。 1点目として、3回目は医療従事者から順次接種が進むものと考えますが、奈良市として一般市民の接種率の目標をどう捉えているのかお聞かせください。 2点目として、今後2回目接種後8か月を経過した一般市民に順番に接種券が届けられ、希望者は個別接種を中心に接種していく事業と理解しています。特にこの事業の時期的な終わりはあるのかお聞かせください。 3点目として、集団接種は具体的にいつ、どこで、誰に実施するのか、お考えがあればお聞かせください。 4点目として、ワクチンの交互接種が認められているところですが、自治体、現場での具体的な作業等における留意点についてお聞かせください。 他の議員の質問と重複する論点がありますが、改めてお答えいただきたいと存じます。 次に、令和4年4月の開業が目前になった奈良市子どもセンターの設置の準備状況について、
子ども未来部長の見解を賜りたいと存じます。 今日の痛ましい児童虐待の事件が絶えない中で、まさに市民待望の都市機能である児童相談所をはじめとする奈良市子どもセンターの開設です。これまでの御準備の御苦労に敬意を表したいと思います。いよいよ直接の現場を預かるに当たっての最終準備段階であろうと存じます。 そこで、次の2点について、奈良市の見解を伺いたいと存じます。 1点目として、施設という現場を持つことにより、直面する個々の事態に対し、より機動力が必要になると考えます。奈良市には現行の要保護児童対策地域協議会があり、有識者、有識団体の連絡組織はありますが、今後はより機動力と情報収集力等が必要になってきます。その対策について、奈良市にお考えはあるのかお聞かせください。 2点目として、現在どのような方からどんな助言を受けて、具体的にどのような準備をしているのか見解をお聞かせください。 以上で1問目を終わります。
○副議長(山本憲宥君) 企業局長。 (企業局長 池田 修君 登壇)
◎企業局長(池田修君) 近鉄奈良駅前の下水道からの悪臭対策について、3点ほど御質問いただきました。 まず1点ですが、原因について、原因はどういうことかということですけれども、この区域は合流区域といいまして、下水というか、雑排水・汚水と雨水を同一の
管渠で処理する構造である地域であります。 そのため、雨水の取り込み口が開放されている状態になっていまして、臭気を完全に防ぐことはできません。特にこの付近は合流管の埋設位置がほかの地域と異なり、道路排水ますの直下の浅いところに設置をされていまして、臭気が地上部に上がりやすくなっているというようなことが原因と思われます。 2点目として、その臭気対策としてどういう取組をしてきたかという御質問ですが、臭気が漏れる主な箇所は道路の排水ますということになっていますので、近鉄奈良駅北側、南側とも防臭ます--いつもは蓋がされていて、雨が降ったときだけ蓋が開いて流れるという、そういう防臭ますを設置することで対応をしてきております。 3点目として、根本的な解決策はあるかということですけれども、根本的な解決策は分流式に変えるということだと思いますが、しかし、この方法は既存の道路に新たに汚水管を埋設するということが必要となり、街路事業とか区画整理とか道路を新たに造るということがなければほぼ不可能と思われます。 さらに、宅内でも雨水と汚水を分けて出すということをやってもらわないといけないということで、地元の住民さんの協力も必要となるということで、臭気対策の成果が出るにはかなりの時間を要することになります。 したがって、当面は先ほど申し上げました防臭ますを設置することで臭気対策を実施していくしかないというふうに考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 健康医療部長。 (健康医療部長 佐藤敏行君 登壇)
◎健康医療部長(佐藤敏行君) コロナウイルスワクチンに対する横井議員の質問にお答えいたします。 4点いただきました。順にお答えをさせていただきます。 まず、追加接種、3回目の接種の目標値についてでございます。 まず、初回接種のほうから申し上げますと、初回接種につきましては、集団免疫を獲得するということを念頭に置いた目標がありました。70%の方々に2回接種していただくという目標として取り組んでまいりました。11月30日時点での接種率は、接種対象者に対しては84.2%、全年代人口に対しては76.7%となっています。 御質問の追加接種でございますが、この接種は2回の接種が終わってから経時的に低下していくワクチンの予防効果を上昇させるために有効なことから行うものです。接種率を目標としては設定しておりませんが、あえて申し上げれば、2回接種を完了された18歳以上の希望される方全てが滞りなく接種できる機会を、市としては提供してまいりたいというふうに考えております。 次に、ワクチン接種の実施期間についての御質問です。 この実施期間については、当初令和3年2月17日から令和4年2月28日までとされていましたが、今回の追加接種の実施に当たり、令和4年9月30日まで延長されたところです。この期間内に、市民の利便性、またワクチンの有効活用などを勘案しながら、市民への接種機会の適切な情報提供を心がけてまいりたいというふうに考えております。 集団接種について、3番目の御質問です。 追加接種は先行する、あるいはほかの予防接種--例えば高齢者のインフルエンザ等ございますが、接種回数1回でございます--こういったほかの予防接種と同様、医療機関における個別接種を中心に実施してまいります。したがいまして、集団接種につきましては、常設で会場を設置して実施する予定をしておりません。ただし、初回接種と同様に、
障害者手帳所持者などの特別な支援を要する方への接種会場の設置については検討を進めてまいるところであります。 最後の4番目の御質問です。ワクチンの交互接種における留意点です。 追加接種に使用するワクチンは、諸外国の取組に有効性、安全性に係る科学的知見があるところですが、市民の方々が初回接種にどのワクチンの製品、ファイザー社、また武田/モデルナの製品を用いたかにかかわらず、追加接種ではメッセンジャーRNAワクチンであるファイザー社製と武田/モデルナ社製のワクチンのいずれかを使うことが適当であるとされております。市としては、双方を併用して接種をしてまいるところであります。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君)
子ども未来部長。 (
子ども未来部長 鈴木千恵美君 登壇)
◎
子ども未来部長(鈴木千恵美君) 横井議員の御質問にお答えいたします。 児童相談所開設後の機動力と情報収集の考えについてでございます。 本市におきましては、児童虐待の通告につきましては、子育て相談課が要保護児童対策地域協議会の事務局となり、関係機関からの情報収集や支援方針の共有、連携により、迅速かつ適切に対応しているところでございます。 一方、奈良県の児童相談所におかれましては、さらに専門的な対応が求められる通告案件に対する業務を行っており、必要に応じて子供を家庭から離す一時保護機能、児童福祉司による子供や保護者への指導、子供を施設に入所させたり、里親に委託する措置機能などにより、子供の安全を確保しておられます。 本市の児童相談所開設に伴い、児童虐待対応の全てを本市が担うことになり、日常的に母子保健や学校、教育委員会等の関係機関との情報共有及び収集が容易であり、関係部署が一気通貫に関わり速やかに対応できることが、基礎自治体である中核市のメリットであると考えております。さらに、医療機関や警察、施設等の庁外の機関との連携につきましても強化を図ってまいりたいと考えているところでございます。 続きまして、児童相談所設置準備段階での助言についてでございます。 現在、児童相談所及び一時保護所業務の開設準備につきましては、他自治体の児童相談所や一時保護所における研修により業務を経験し、知識や技術を習得した職員が中心となり準備を進めているところでございます。 さらに、新規事業の組立てや業務マニュアルの作成等におきましては、児童相談所長経験者や他自治体の児童相談所においても助言に携わっておられます学識経験者の方々によるアドバイス会議等を開催し、助言を得ているところでございます。具体的には子供の人権擁護、専門職の専門性の向上、一時保護児童の通学、児童相談所と子ども家庭総合支援拠点との役割分担等についての助言を得ながら設置準備を進めております。児童相談所開設後も、これらの専門的な助言が得られる体制を構築していく予定でございます。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 24番横井君。
◆24番(横井雄一君) 1問目御答弁ありがとうございました。2問目以降はこの発言席から行います。 1点、企業局長に再質問をいたしたいと存じます。 1問目の御答弁で、この近鉄奈良駅前の悪臭対策、これ根本的な解決策は分流式に変えることに尽きるけれども、それはほぼ不可能だと、こういう答弁でした。これは私も現況を、事情を考えると理解できます。 ただ、これまでの防臭ますの設置だけでは悪臭対策は解決できないことを踏まえまして、今後奈良市として取り組むべき方策をもう一歩踏み込んでお聞かせいただきたいと存じます。 以上、2問目です。
○副議長(山本憲宥君) 企業局長。
◎企業局長(池田修君) なかなか、今防臭ますでやっているわけですけれども、今まで防臭ますを置いている場所は非常に簡易な調査をして、こことこことここというような形でやっていたんですけれども、今後、本格的にやるためには、もっと精密な調査をやって、防臭ますの設置場所を特定して数も増やすというようなことで、今までよりもレベルの高い対策ができるんじゃないかというふうに考えます。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 24番横井君。
◆24番(横井雄一君) ありがとうございました。 3問目、これはもう要望と意見とさせていただきます。 まず、今ほど企業局長から近鉄奈良駅前の下水道からの悪臭対策ということで、これまで御努力いただいていることはよく分かりましたし、具体的な方策も含めてちょっと踏み込んだ方針もお聞かせいただきました。 今後は随時、都度対応ではなく、悪臭対策を一定の期間を要したとしても計画的に実施いただきたいと存じます。そのために、4年度予算には現況の調査及び計画に要する費用を確保いただくとともに、管の清掃費ですね、しゅんせつ費用、それと防臭ます、あるいは逆止弁増設の予算を確保いただきたいと要望いたします。 駅利用者や周辺の生活者の切実な声でありますし、インバウンドを含めた観光のお客様が少ないうちに、できるだけ早く状況を改善いただきたいと存じます。 そして、コロナワクチン対応について、健康医療部長からその進め方について御答弁いただきました。接種の目標については、2回接種を完了した18歳以上の希望者全てとの目標を掲げていただきましたので、次の2点を要望しておきます。 まず、事業の期限について、1回目を接種していない方、2回目を接種していない方が一定数おられます。今後その方が令和4年9月30日までに3回目の接種までたどり着くことができるのか、これはもう心配です。状況によっては、奈良市として期限を延長するとか、改めることも御検討いただきたいと存じます。 そして、2つ目は分かりやすい広報なんです。つまるところ3回目の接種はどうすればよいのか、今後はどうやって予約するのか、好みのワクチンを選べるのか、いつまでできんのか、これらの分かりにくさを克服することに尽きると思います。市民に分かりやすい広報をお願いいたします。 最後に、
子ども未来部長から子どもセンター開設準備状況について御答弁いただきました。開設を控えて、万全の配慮でもって準備されていると認識いたしました。 子供に関する情報が一気通貫で収集可能な中核市であるということをメリットに、これまではそれほど接触することがなかった機関や組織とも一体感がある連携をしていただきたいと思います。恐らく現場が動き出すと、前もって準備してきたことが通用しない事態もあると考えます。そのときに協力関係にある人たちをどう結集して最大効果を出すかにかかっていると思います。奈良市が児童相談所を持つということに対して応援してくれる方はたくさんいると存じていますので、開設後も助けていただける方々を広く捉えていただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(山本憲宥君) 39番森岡君。 (39番 森岡弘之君 登壇)
◆39番(森岡弘之君) 公明党の森岡でございます。 私は既に通告しております数点につきまして、関係理事者にお尋ねいたします。よろしくお願いいたします。 最初に、本市の防犯対策の一環として今まで取組を進めてこられました防犯カメラ設置事業につきまして、危機管理監に3点お尋ねいたします。 私は、過去の本会議や常任委員会等におきまして、本市の防犯カメラの設置事業を促す質問を度々行ってまいりました。防犯カメラの設置は、もう言うまでもなく犯罪の抑止、また交通事故や事件が発生したときにおける早期解決等、市民が安心して暮らせるまちづくりに大きな効果をもたらす重要な事業であると考えます。 今までの議会質問等におきましても、警察関係者等より、奈良市が設置した防犯カメラへのこの映像の提供の依頼が数多くあることも確認してまいりました。 本市では、防犯カメラの設置についての事業といたしましては、鉄道駅の周辺や交通要衝地、あるいは通学路等に本市が計画的に設置を行う事業が一つございます。もう一つは、自治会等地域で防犯カメラを独自に設置する際に補助金を交付する防犯カメラ設置補助事業、この2つの事業がございます。 そこで、1点目は、今年度を含めまして、現在までの防犯カメラ設置について、この2つの事業の設置状況についてお尋ねをいたします。 令和3年5月の総務委員会におきまして、私は令和2年度末における設置状況を確認するとともに、さらなる安全対策の強化を図る必要があると考え、防犯カメラの増設を要望いたしました。そのときの危機管理課長の御答弁では、令和3年度以降にさらに200台を増設する方向での計画で検討を進めていくとのことでございました。本年度も残すところ4か月を切り、その進捗の状況が気になるところでございます。 そこで、2点目といたしまして、来年度以降の防犯カメラの増設に向けての現在の検討状況についてお尋ねをいたします。 3点目は、防犯カメラの増設の計画に際しまして、昨今特に通学路の安全対策の必要性が高まっている点を踏まえまして、さらにこの通学路、現在令和2年度末では通学路に関係する防犯カメラは107台というふうに認識しておりますけれども、この設置台数をさらに増やすことを念頭に置いて計画をしていただくことを求めたいと考えますが、見解をお尋ねいたします。 次に、本市の障害者雇用について、総合政策部長に2点お尋ねいたします。 本市におけます障害者の雇用状況につきましては、昨年の12月定例会におきまして、会派の同僚議員より、本市における障害者の法定雇用率がなかなか達成できていない課題を取り上げ、障害者の方の雇用を推進するよう求めました。そのときの市側の雇用状況を説明する御答弁におきましては、市長部局におけます平成30年4月1日から国や地方公共団体等に適用された法定雇用率は2.5%であると。それに対しまして、実雇用率のほうはどうかといいますと、平成30年度は2.42%、令和元年度は2.21%、そして令和2年度の実雇用率は2.05%にとどまっていること。いわゆるなかなか達成できていない状況が続いているとのことでございました。 それに対しまして、令和3年度に入り、本年11月10日付で障害者の雇用の促進等に関する法律に基づき、令和3年6月1日現在における障害者である職員の任免状況の公表がございまして、令和3年3月1日から適用された法定雇用率2.6%--これは平成30年4月からの法定雇用率2.5%から2.6%に変更されたわけでございますが--この2.6%に対しての実雇用率が2.66%となり、僅かではございますけれども、法定雇用率を0.06%上回り、達成できたという報告がございました。 令和2年度まではなかなかこの法定雇用率を達成できていない状況において、令和3年3月からさらにその法定雇用率が引き上げられたにもかかわらず、これがクリアできた点については、それなりの御努力が成果に結びついたのではないかと推察いたします。 そこで、1点目は、法定雇用率を達成するために、市長部局としてどのような取組をされてこられたのかお尋ねをいたします。 2点目は、今後の社会情勢に応じまして、また数年後には法定雇用率の引上げが予測されるわけでございますけれども、それに応じまして、本市といたしまして安定的にこの実雇用率をクリアした状況で推移させていくためには、どのように取り組んでいこうとお考えなのかお尋ねをいたします。 次に、私道整備事業補助金交付制度につきまして、建設部長に1点お尋ねをいたします。 平成29年度から始まりました私道整備事業補助金交付制度の実績につきまして、状況を確認しましたところ、平成30年度が予算額800万円に対しまして、執行件数は3件、執行額は約400万円、令和元年度は予算額同じく800万円に対しまして、執行件数は5件、執行額は約330万円、令和2年度が予算額800万円に対しまして、執行件数が5件、執行額約370万円、そして令和3年度が、こちら予算額は400万円になっておりますけれども、それに対しまして、現在までは執行件数が3件、執行額約200万円との状況であります。 令和3年度につきましては、年度末にならないと執行額の全体が判明してきませんけれども、それを除き、各年度とも予算額に対して執行額は半分以下の状況が続いております。計上した予算に比べ執行率が思わしくない要因の一つに、私道の地権者の状況によりまして、制度を利用する際に必要な申請書類をそろえるのがなかなか容易ではない等の課題に当たってしまい、申請手続が先に進まない等の事情があることは、私も承知しているところであります。 また、申請者側が最終的に私道補修費用の負担をする際に、市からの補助金を除けば工事費の10%程度の負担で済む場合があるといえども、道路面積等の状況により、申請者側で誰がどれだけ負担をするのか、この点でなかなか合意が得られず、申請に踏み切れない場合もあると聞き及んでおります。 しかし、この制度を利用する際の要件を安易に緩和できない課題がある中で、制度の本来の目的に立ち返るならば、市民がより活用しやすいものとなるように、ここは要綱に改善を加えて、実効性を高めていくべきではないかと考えます。 そこで、予算額に対して少しでも執行率を上げるための方法の一つといたしまして、制度を利用するための私道そのものの要件を見直し、申請の窓口を広げてはどうかと考えます。 具体的には、例えば制度を利用することができる私道の幅員につきまして、現行の1.8メートル以上でなければならないとするこの要綱の基準を見直し、1.5メートル以上、あるいはそれ以下に基準を変更してみてはいかがでしょうか。それによりまして、地権者の同意に要する申請書類作成等の負担、これはそのまま残るとしても、制度を利用できる私道の対象そのものが増えるのは間違いのないことでありまして、申請件数自体の増加を促し、予算の執行率のアップにつながるのではないかと考えます。ぜひ見直しすることを検討すべきと考えますが、見解をお尋ねいたします。 次に、投票所の設備について、
選挙管理委員会委員長に2点お尋ねいたします。 平成29年9月に総務省から出されました国政選挙における投票所の設備等に関する通知の中では、投票所の設備等に関する留意事項として具体的に数点示されております。例えば投票所内においては選挙人が選挙を身近なものと感じ、明るい雰囲気で気軽に投票できるように創意工夫を凝らすこと、また、プライバシーの確保等に留意した上で、障害者や高齢者の方々に親切で丁寧な対応ができるよう十分配慮すること、さらには、高齢者や障害者の投票の便宜のため留意する点といたしまして、車椅子、車椅子用の投票記載台、点字や拡大文字による候補者名簿、点字器、虫眼鏡、老眼鏡、投票所の入り口に段差がある場合にはスロープの設置等の配慮をすること等が示されております。 そこで、1点目といたしまして、以上の総務省からの投票所の設備に関する通知を踏まえて、本市の投票所における設備の状況について、具体的にどの程度の措置を講じておられるのかお尋ねいたします。 2点目は、同じく総務省からの通知には、投票所において準備している設備や備品の内容、必要とされている選挙人には人的介助が可能であることについて、障害者や高齢者等の方々に周知することが必要とされております。 そこで、本市において具体的にどのように周知しておられるのかお尋ねいたします。 以上、1問目といたします。
○副議長(山本憲宥君) 危機管理監。 (危機管理監 國友 昭君 登壇)
◎危機管理監(國友昭君) 森岡議員の御質問にお答えいたします。 防犯カメラ設置事業につきまして3点御質問をいただきました。 1点目は、今年度までの防犯カメラ設置状況についてでございます。 本市の防犯カメラ設置事業につきましては、犯罪、事故が比較的多い駅周辺や交通要衝地、小・中学校周辺を設置基準とし、警察からの意見報告などを参考にし、平成29年度から令和2年度までに300台を設置し、犯罪の抑止に努めておりますが、令和3年度におきましては、関係機関との調整を行い、来年度以降の設置準備を進めているところでございます。 また、防犯カメラ設置補助金事業につきましては、平成29年度から令和2年度までの間に99台の設置補助を行ってまいりました。令和3年度におきましては、7月から8月の2か月間、希望団体を募り、16団体から補助金交付を申請いただき、27台が設置される予定でございます。現在は、カメラの設置を完了しましたことから、順次補助金の交付を行っているところでございます。 2点目は、来年度以降の防犯カメラの増設計画についてでございます。 防犯カメラは高い犯罪抑止効果が見込まれるため、市民の皆様の安心に大きく寄与しているものと考えております。市が設置する防犯カメラにつきましては、現在の300台に加え、来年度以降、なるべく早期の合計500台の設置に向け、警察署からの御意見や本市の方針を基に、設置箇所の選定などの準備を進めているところでございます。 今後も、市民の皆様が安心して暮らせるまちとなりますよう、計画的に防犯カメラ設置事業を進めてまいります。 3点目は、通学路周辺への防犯カメラの設置についてでございます。 令和2年度までに学校から半径500メートル圏内の通学路などにおきまして107台を設置したところでございますが、議員御指摘のとおり、通学路及び周辺において、500メートル圏外も含め、交通安全及び防犯上の観点から、防犯カメラの設置の必要性が高い箇所があるものと考えられます。このことから、今後の計画におきまして、通学路周辺につきましても増設を行うべく、効果的な設置箇所の選定を行ってまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 総合政策部長。 (総合政策部長 真銅正宣君 登壇)
◎総合政策部長(真銅正宣君) 森岡議員の御質問にお答えをさせていただきます。 まず、法定雇用率を達成するためにどのような取組をしたのかということでございます。 法定雇用率を達成するための取組といたしましては、まず、正規職員の募集、採用に関しましては、身体障害や精神障害といった障害の種別を限定せずに広く募集を行い、合格者に対しましては、採用前に少ない勤務時間で慣らし勤務をする期間を設けるなど、障害特性に配慮するように努めております。 令和3年度は正規職員1名を採用したところでございますが、併せまして、幅広い年齢層の方からのニーズや多様な働き方として、パートタイム勤務のニーズも一定あることから、令和2年度には障害者を対象とした会計年度任用職員の募集を初めて実施いたしました。任用に際しましては、障害の特性に合った業務に就けるよう全庁的に業務の洗い出しを行い、配属先の部署とのマッチングも丁寧に行い、これまでに7名を任用いたしました。この7名につきましては、現在正規職員の事務を補助する職員といたしまして、各職場で活躍をいただいております。 続きまして、安定的に実雇用率をクリアさせていく状況で推移させていくためには、この後どのように取り組むのかという御質問でございます。 本市で働く障害者の職業生活全般につきましての相談に対応できるようサポート体制を整備し、安心して業務に従事できる環境づくりが必要であると、このように考えているところでございます。現状におきましても、本人の能力や希望も踏まえた業務の割り振り、職場の配置、また、必要に応じて配置後の面談などを実施することにより、活躍の場の提供が不十分であることに起因をする離職が生じないよう職場定着支援を図っております。 庁内全体の取組といたしましては、令和元年度から障害者の庁内職場体験実習を実施いたしまして、市役所の様々な職場が障害を持った人の受入れ体制などを考える機会をつくっており、これらの活動を通して、障害と障害者に対する理解を促し、啓発を行っているところでございます。 障害者の募集、採用と併せまして、これらの取組を着実に実施することにより、引き続き法定雇用率を達成してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 建設部長。 (建設部長 木村康貴君 登壇)
◎建設部長(木村康貴君) 森岡議員の御質問にお答えいたします。 私道整備事業補助金交付制度の見直しを検討する必要があるのではないかという御質問でございます。 奈良市私道整備事業補助金交付要綱では、補助金の対象要件として私道の最低幅員が1.8メートル以上となっております。最低幅員を1.8メートル以上とした根拠は、昭和49年4月1日奈良市告示第81号において、建築基準法第42条第2項の規定による道を幅員4メートル未満1.8メートル以上の道で指定した経緯に基づき、平成29年度に本要綱を制定したときに最低幅員を1.8メートルといたしました。 私道整備事業補助金交付制度は、私道の整備を促進し、市民の生活環境の向上を図ることを趣旨としております。1.8メートル未満の狭小道路においても、不特定多数の人が通り抜けできる等公共の用に供されている場合もあることから、本制度がより利用しやすい制度となるよう考えてまいりたいと思っております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君)
選挙管理委員会委員長。 (
選挙管理委員会委員長 西久保武志君 登壇)
◎
選挙管理委員会委員長(西久保武志君) 森岡議員の質問にお答えを申し上げます。 選挙の投票所の設備についてのお尋ねで、その状況と措置でございますけれども、本市の投票所設備の措置状況につきましては、全投票所102か所のうち、車椅子につきましては、常備されている10か所の施設以外に、市民からの要望などにより21か所の投票所に配備しております。 また、車椅子用の投票記載台につきましては60か所、さらに、点字や拡大文字による候補者名簿、点字器、老眼鏡につきましては全ての投票所に配備をしております。スロープにつきましては、常設されている63か所の施設以外に、市民からの要望などにより18か所の投票所に仮設スロープを設置してございます。 次に、2点目の障害者や高齢者等の方々に対しての設備や備品、人的介助が可能であることの周知についてでございますが、投票所の設備や備品、人的介助の周知につきましては、市民だより及びホームページで代理投票が可能であること、また、備品等について全選挙人に配付しております選挙通知書に同封しているチラシにおいて周知をしております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 39番森岡君。
◆39番(森岡弘之君) 2問目は、発言席より意見並びに要望を述べさせていただきます。 最初に、防犯カメラの設置事業につきましては、御答弁によりまして、現在の300台の設置に加えて、さらに200台の早期の設置を目指して取り組まれることを確認いたしました。 また、特に通学路周辺への防犯カメラ増設については、ぜひとも優先して計画を立てていただくことを強く要望いたします。現在、通学路周辺への防犯カメラの設置台数は、前年度末で--先ほども御答弁にございましたし私も触れましたけれども--107台と認識しております。単純に小学校の校区数で割り算いたしますと、1つの小学校周辺を面的に捉えると、小学校から半径500メートルの圏内で約2.5台です。これでは防犯カメラの効果はごくごく限られた範囲をカバーしているにすぎません。試しに設置場所を知らない状況で防犯カメラがどこにあるのかなと探してみるなら、なかなか見つけるまで苦労するのではないかと思います。 現在、本市におきましては、通学路の安全対策の強化を図る目的で、通学路のさらなる調査と、その結果、どのように優先的に対策を講じていくのかが検討されているとのことでございます。昨日の本会議でもその辺を他の議員も触れておられました。 私も地元の地域の複数の方より、今年に入りまして通学路の安全対策を求めるお声をいただきました。昨今、通学上の子供たちが痛ましい事故に巻き込まれるというテレビ報道に接し、他人事とは思えなく、胸が痛くなる思いをしておられる方も多いのではないかと推察いたします。また、過去より、通学途中の子供が何者かに誘拐され命を落としてしまう、そういった本当に痛ましい事件も度々見聞きしてきたわけでございます。保護者の方の通学路に関する安全対策の関心も高まりつつあることを実感いたします。 ただし、住宅エリアに入りますと、道路の幅員が狭隘という要因で、生活道路と歩行者の間にガードレールを設置するなどの対策が困難な道路も多く、ハード面での安全対策を講じることができない状況が課題として横たわっております。 本議会でも他の議員、または会派同僚議員が触れておりましたけれども、その場合は通学路を変更することで、児童・生徒の安全性を確保することも必要になるのではないかと考えます。ただし、その場合は、比較的人通りの少ない道幅の狭い道路を子供たちが通学することになり、そういうことが想定されますので、新たな犯罪を誘発させないための対策が必要になることも考えなければなりません。ここに防犯カメラの必要性もさらに増してくることになろうかと思います。ただし、この場合は防犯カメラの増設につきましては、地域の事情をよく把握されている自治会等が補助金制度を有効に利用していただくことで、防犯対策の強化につなげていただくことを期待するところでもございます。 また、見通しの悪い交差点などの近くでよく看板が設置されておりまして、いついつこの事故が発生しましたが、目撃された方は警察へ通報してくださいという看板も見受けられます。 そのほか、付け加えて申し上げますならば、通学路に防犯カメラを設置する効果といたしましては、道路沿いのごみ集積場へのごみの不法投棄や、その他の場所の道路へのごみのポイ捨て等を抑制することに一定の効果がある点ではないかと考えます。 私ごとでございますけれども、現在地元自治会におきまして約60世帯の1つの区という組織の区長という役割をさせていただいておりますけれども、ごみの回収日に合わせて集積場に、恐らく早朝か深夜と思われますけれども、誰かが通りすがりに不適切な形でごみを置いていくことが時々あり、その都度班長さんにお世話をかけて処理してもらっております。 今まで啓発シールを掲載してもなかなか効果が乏しく、何とか対策を講じたいと考えているところでございます。この集積場は通学路の道路脇に位置しておりますので、防犯カメラの設置事業の推進がその辺の効果も併せて期待できないかなというふうに思っているところでもございます。 次に、障害者雇用の課題につきましては、先ほどの御答弁におきまして、正規職員の募集、採用に関して、合格者に対する採用前における慣らし勤務期間の設定や、会計年度任用職員の募集の実施とそれに際して配属先の部署との丁寧なマッチングを行ったことにより--雇用を押し上げることができれば--3年度の現在において、法定雇用率が達成できている点について確認をいたしました。人事課並びに配属先の各課の御努力に対し評価をさせていただきます。 今回、この法定雇用率につきまして、市長部局以外も同様にこの示された法定雇用率に向けて御努力をされていることと思いますが、今回、職員の人数ということで、規模の多いこの市長部局に関しまして確認をさせていただきましたけれども、今後、企業局でありますとか教育委員会におけるこの同様の障害者雇用の状況についても、改めて機会を見つけて確認をしてまいりたいと考えております。 次に、私道整備事業補助金制度につきましては、御答弁により、さらに市民が利用しやすい制度へと見直す必要性があるとのお考えについて確認することができました。 私が今まで市民より私道の補修についての相談を受けた際に、まずは交付要綱の道路幅員の基準を満たしているのかどうか、相談者と立会いの下、現場確認を行うことも度々ございました。その中では、残念ながら要綱に示された道路幅員1.8メートル以上には至らず、両端が奈良市道につながっており、頻繁に歩行者や自転車が通行するにもかかわらず、制度の入り口のところで申請を断念せざるを得ない事例が幾つかありました。今まで何事もなく通行していた道路が年々進む劣化によりまして、特に高齢者にとっては押し車などで通行してもなかなかスムーズに通り抜けることができない、そんな困難な状況も増えてくるのではないかと思います。 ここ数年の本事業における予算額と執行状況を鑑み、この制度の本来の目的に照らすならば、より多くの申請に対応できる制度の在り方を検討すべきであると考えます。その必要性を認識していただいての先ほどの答弁でございましたので、ぜひとも早期に見直ししていただくことを求めておきます。 最後に、投票所の設備につきましては、先ほどの御答弁を整理いたしますと、市内の全投票所の102か所において、日頃から車椅子が常備されている施設が10か所であり、残り92か所につきましては、基本的に車椅子はありませんということです。ただし、選挙時に投票が行われる場合には、92か所のうち21か所には車椅子を配備していますよ、事前に要望があればということでございます。92か所から21か所を引いた残り71か所につきましては、選挙時におきましても車椅子が配備されていない投票所であるということです。 なぜ、配備されていないのか、先ほどの御答弁のとおり、事前に市民からの要望がなかったという理由、そしてまた、そもそも車椅子が使用できる造りになっていない等の事情があるかなと推察をいたすところでございます。 この辺につきましては、今回の衆議院議員総選挙等今までの選挙に関係して、ちょっと状況を確認したかったので、
選挙管理委員会委員長に答弁を求めましたが、今後、建物自体がそういう構造になっていないという状況がやはり考えられるのか、この点は選挙管理委員会だけではなく、投票所となる施設の建物の管理者と管理を委託している本市の所管部署との連携が必要になってこようかと考えます。 この点につきましては、今後改めて取り上げてまいりたいと考えますが、いずれにいたしましても、高齢者や障害をお持ちの方がストレスを感じることがないよう、投票所におきまして、常に適切な措置が講じられているという状況を少しでも早くつくり出すことが大事かなと思われますので、この点の考え方をしっかりと所管の部門の方につきましても持っていただきながら、高齢者の方、また障害者の方が自由に投票所で伸び伸び明るくとありましたけれども、ストレスを感じることがないように投票をしていただく環境をつくることが必要ではないかと思います。 一度そういった投票所に行きまして、自分が思っていた設備がない、車椅子を利用したいと思ってもなかったのかということになりますと、もうちょっと投票には行きたくないと思われる方もやはり相当数いらっしゃるのではないかと思いますし、そういった声も具体的に私のところに届いておりましたので、今回取上げをさせていただきました。 今後また、この課題につきましては状況を追いかけてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(山本憲宥君) 33番北村君。 (33番 北村拓哉君 登壇)
◆33番(北村拓哉君) 日本共産党の北村拓哉です。 通告しております数点につきまして、市長並びに関係理事者に質問します。 まず、医療的ケア児への支援について伺います。 近年の新生児医療の進歩により救命率が向上し、医療機器と医療的ケアの必要な子供たちが増え、医療的ケア児の数は現在、全国で約2万人とも言われています。 医療的ケアとは、病院以外の場所でたんの吸引や経管栄養など、生きていく上で必要な医療的援助のことです。病院での急性期医療が落ち着くと退院となりますが、退院後、家庭では多くの場合母親の負担となっているのが実情であり、24時間ほとんど1人で、あるいは親が交代で子育てと同時に医療的ケアをする壮絶な生活が始まり、様々なプレッシャー、慢性的睡眠不足、精神的ストレス、生活の質の低下などを抱え込んでいます。医療的ケア児が増加しているにもかかわらず、受入れのできる社会的インフラが整っておらず、子供にとっても発達機会の損失など様々な問題が生じています。 そうした中、医療的ケア児を取り巻く問題を解決するため、当事者や関係者の声、運動を背景にして、今年6月、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律が国会で全会一致で可決、成立し、9月に施行されました。この法律は、医療的ケア児を子育てする家族の負担を軽減し、医療的ケア児の健やかな成長を図るとともに、その家族の離職を防止することを目的にしています。 医療的ケア児には、重度の障害児だけでなく、例えば気管切開をしているがそれ以外は全く健常児と変わらない子供、経管栄養や胃ろう、導尿、中心静脈栄養の管理が必要な子供など多様な子供たちがいます。どの子供もそれぞれの状態に合わせて最善の利益を保障されるべき存在です。 法施行により各自治体は、保育所や学校、学童保育事業での支援体制を拡充し、子供の自立の観点からも、医療的ケア児が家族の付添いなしで通園、通学できるよう、看護師やたんの吸引等を行うことのできる保育士を配置するなど条件整備を行う責務を負います。 また、都道府県ごとに医療的ケア児支援センターの設立が義務づけられており、医療的ケア児とその家族が困り事のあった際に、医療、保健、福祉、教育等の関係機関がワンストップで対応できるようになることが期待されます。 そこで、医療的ケア児と家族の支援法施行を受け、本市での保育所、学校などの施設への医療的ケア児の支援に関し、以下の4点について、向井副市長に伺います。 1点目として、医療的ケア児に関わって計上されている補正予算の詳細について。 2点目、本市における医療的ケア児の把握の状況、また、現在の就学前施設、市立学校、学童保育の医療的ケア児の在籍数及び来年度の就園、就学の予定数について。 3点目、医療的ケア児への支援の現状はどうなっているか、また、来年度の支援拡充の方針について。 4点目、医療的ケア児受入れに関する奈良市のガイドラインの見直しについて。 次に、学校現場での課題について、教育部長に伺います。 コロナ危機は学生や児童・生徒の学び、教育に深刻な打撃となりました。教育における経済的負担が大変重いのが実態です。文科省の2018年度子供の学習費調査によりますと、公立小学校の給食費の平均は年約4万4000円、ほかに学用品費や実習材料費などに約2万円、学級費や学芸会費、冷暖房費といった学校納付金で約1万2000円、修学旅行・遠足・見学費で約7000円と給食費以外に計6万3000円もかかります。さらに、中学校では約13万9000円と倍以上です。 義務教育の子供の給食費、学用品費、修学旅行費などを援助する就学援助制度は、経済的な困難を抱える子供に義務教育を保障するための命綱です。この制度拡充は今とりわけ重要であり、行政が最低限果たさなければならない責任です。補助教材など学校が指定している物品購入だけでも就学援助費だけでは足りず、文房具の買換えや部活動に関する私費負担など、家計を圧迫している実態があります。 就学援助費のほとんどは、年度の最初の支給時期が9月末であり、それまでの出費が多く、お金が回らない家庭があります。支給時期の繰上げや仮認定を先に行い、支給を前倒しして行うなど、保護者負担を軽減する仕組みをつくれませんか、見解を伺います。 また、私自身、3月定例会や9月定例会でも取り上げてきましたが、市立小・中学校で今年度の修学旅行をコロナの影響で中止を余儀なくされた学校のキャンセル料を全額公費で補助することについて、考えを伺います。 学校給食に関わり1点お聞きします。 現在行われている、給食時に児童・生徒が個々に使用しているアクリル板ですが、ほこりまみれになっていたり、保管場所がない不衛生な実態にあることが多く報告されています。感染を防ぐ効果を疑問視する声があるのも事実ではありますが、少なくとも不衛生な使い方はやめるべきではありませんか、お答えください。 最後に、重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律、いわゆる土地利用規制法につきまして、市長に伺います。 自衛隊や米軍基地など政府が重要とする施設の周辺1キロメートルの区域内の土地や建物について、内閣総理大臣が地方自治体も動員して持ち主や利用状況を調査でき、機能を妨げる行為があれば罰則も適用するという、いわゆる土地利用規制法が今年6月16日、国会で強行可決されました。法案審議は衆参で合わせて26時間にすぎず、野党が具体的に問題点や懸念点を指摘しても、担当大臣や政府参考人がまともに答弁しない場面が目立つという拙速審議で押し通された法律です。 利用を規制するには調査が必要であり、むしろ幅広い調査を可能とすることに主たる目的があるとも言われております。そもそも政府が国会審議において法案提出の口実としたのは、北海道千歳市や長崎県対馬市の自衛隊基地周辺の土地を外国資本が購入したことで地域住民に不安が広がり、国会や地方議会で議論が行われてきた、地方自治体から意見書も出されているというものでしたが、両市の問題が一部メディアで取り上げられるようになったのは10年以上前のことであり、その後、土地利用の在り方が問題となった事実はありません。地方自治法に基づく意見書は、この間に16自治体が上げたとされますが、千歳市や対馬市は含まれていません。すなわち、具体的な立法事実、法律の必要性を裏づける事実がないと、国会でも繰り返し指摘をされてきました。 この法律は来年6月に一部施行、9月に全面施行とされています。対象区域は、自衛隊基地等の重要施設の周囲おおむね1キロメートルの範囲などの注視区域や、司令部機能を持つ特定重要施設の周囲おおむね1キロメートルの範囲内などの特別注視区域となっています。重要施設は自衛隊や米軍基地、海上保安庁のほか、政令で定めるとして具体的に明示をされていない生活関連施設も挙げられています。駅や空港、港湾、道路、電気、ガス、水道など生活インフラは政令の定め方次第で幾らでも広がり、その周囲1キロメートルをつなげば、相当広範囲な区域指定も可能になると、国会審議でも問題視されておりました。 内閣総理大臣は、注視区域内で機能阻害行為、またはその明らかなおそれがあるときは、利用者に勧告し、勧告に従わなければ命令し、命令に違反すれば2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科されます。しかし、機能阻害行為とは何か、何が禁止されるのかは特定されておらず、適用の仕方は政府の思惑次第となっている問題点や懸念点も繰り返し国会で指摘をされていました。 本市にとりましても無視できない内容になっていると考えます。 そこで、市長に以下の点について伺います。 1点目として、同法第2条に重要施設として自衛隊施設が掲げられています。一方、奈良市内に航空自衛隊奈良基地があり、重要施設に同基地施設が当たると読めますが、それで間違いないか。 2点目、航空自衛隊奈良基地の敷地境界から1キロメートル範囲の主な地域名及びその範囲におおよそ何人が居住しているか。 3点目、同法の条文には調査の項目、対象、期間を限定する規定がなく、プライバシー侵害になり得る調査も排除されていないと読めますが、その理解で間違いないか。 以上、1問目といたします。
○副議長(山本憲宥君) 市長。 (市長 仲川元庸君 登壇)
◎市長(仲川元庸君) ただいまの北村議員の御質問にお答え申し上げます。 航空自衛隊の奈良基地が、今回の制度に伴います重要施設に当たると読めるのかということでありますが、御質問の件につきましては、重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律の中の第2条第2項におきまして、重要施設の類型が3つ定められており、そのうちの1つ目に自衛隊や在日米軍の施設等が挙げられております。同法につきましては、具体的な施設名が今のところ示されていないという状況でございますが、市内にございます航空自衛隊奈良基地につきましては、重要施設になり得るものであると認識をいたしております。 続きまして、おおむね中心から1キロメートル範囲にどのような地域、またどれぐらいの方が居住をされているかということでありますが、同法につきましては、公布日でございます令和3年6月23日から1年以内に一部が施行され、公布日から1年3か月以内に全面施行されるということが決まっております。つまり、同法につきましては、現在のところ未施行でございますことから、どの場所が法にございます区域指定をされるのかということにつきましては、現時点では不明であるという状況でございます。 現状といたしましては、航空自衛隊奈良基地の周辺には主には法華寺町、法蓮町、また佐紀町などがございまして、国の地理情報システムで計算をいたしますと、おおむねでございますけれども、半径1キロメートル以内ということでは約4,000名が居住されていると認識をいたしております。 次に、同法につきましては、プライバシーの侵害となり得るような調査が含まれているのではないかという御指摘でございます。 同法の第3条におきましては、この法律に基づく措置は、個人情報の保護に十分配慮しつつ、必要最小限のものとなるようにしなければならないと書かれてございます。また、同法第6条におきましては、「内閣総理大臣は、注視区域内にある土地等の利用の状況についての調査を行うもの」としており、第7条第1項には、「土地等の利用者その他の関係者に関する情報のうちその者の氏名又は名称、住所その他政令で定めるものの提供を求めることができる」とされておりますことから、今後、個人情報に十分配慮され、国からの調査の詳細が示されるのを待ちたいというふうに考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 向井副市長。 (副市長 向井政彦君 登壇)
◎副市長(向井政彦君) 医療的ケア児につきまして4点御質問をいただきました。 議員御指摘のように、令和3年9月18日に医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律が施行をされましたことを受けまして、医療的ケア児の受入れを行う民間保育所、また認定こども園に対して、速やかに必要な経費を補助するための補正予算を提案しているところでございます。 まず、民間保育所に対する補助としましては、児童1人分として総額398万9000円としております。内訳でございますが、受入れに必要となる看護師等を配置するための費用として266万円、保育士等に喀たん吸引研修が必要な場合の受講支援費用として30万円、園舎の改修が必要な場合の修繕費として102万9000円となっております。 次に、1号認定の医療的ケア児を受け入れる民間認定こども園に対する補助につきましても、児童1人分として先ほどの民間保育所と同額の総額398万9000円を計上しており、その内訳も今申しましたとおりと同じでございます。これによりまして、児童2人分総額797万8000円の補正予算額となっております。 なお、2号、3号認定--いわゆる保育認定でございますが--の医療的ケア児につきましては、国の補助制度を活用することとしており、総額398万9000円のうち182万3000円は国庫補助を見込んでおります。しかし、1号認定、いわゆる教育認定の医療的ケア児につきましては、国の補助対象外となっていることから、その分の398万9000円は全額市単独補助事業として実施することとしております。 次に、医療的ケア児の現在及び来年度の状況についてでございますが、本市の医療的ケア児の状況でございますけれども、令和3年3月31日現在で53人の子供が医療的ケアを受けておられます。そのうち現在の就学前施設の在籍数は、市立園ではこども園と幼稚園に合計4名在籍し、民間園では1名在籍をしていることを把握しております。また、市立学校におきましては、現在小学校に2名在籍しており、市立の学童保育--バンビーホームにつきましては、現在在籍がございません。 来年度の就園予定でございますが、保育所、認定こども園--2号、3号認定でございますが--の入所受付前ということもあり、まだ人数は把握できておりませんが、市立園、民間園への複数の入所相談が寄せられているということでございます。市立学校及び学童保育につきましては、来年度の就学、入所予定はございません。 続きまして、医療的ケア児への支援の現状及び来年度の支援の拡充方針についてということでございます。 市立園における支援につきましては、先ほどの法律の施行前までは保護者の付添いが必要な親子通園でございましたが、現状は医療的ケア児に対してそれぞれ担当看護師を配置し、保護者や在籍園と連携して、医療的ケア児との信頼関係を築きながら支援を進めているところでございます。 来年度の支援の拡充方針につきましては、国の補助金等を活用しながら、必要な看護師等の人材を確保し、必要に応じて施設を改修することによって、医療的ケアを必要とする子供たちが親の付添いなしで希望する市立園に安心・安全に就園できるよう支援を講じてまいりたいと考えております。また、庁内の関係課とも連携し、支援につなげてまいります。 市立学校におきましては、現状としても看護師をそれぞれの学校に配置しておりますが、今後も保護者が安心して子供を学校へ送り出すことができる体制を継続してまいりたいと考えております。 医療的ケア児受入れに関する奈良市のガイドラインの見直しについてでございますが、受入れに関する奈良市のガイドラインの見直しにつきましては、市立園においてはこれまで既存の医療的ケア児に関する実施要領がありました。それにより運用してまいりましたが、今回の法の施行を受け、厚生労働省から示されたガイドラインなどを参考に受入れ方針を定め、この方針を基に保育所等への入所に関する手続や安全性を確保しながら、医療的ケアと教育・保育の提供を受けるために必要な事項を定めた新たな要領を策定いたしました。そのことにより、これまでの親子通園を原則とする就園から、看護師等による医療的ケアの実施へと見直しをしたところでございます。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 教育部長。 (教育部長 増田達男君 登壇)
◎教育部長(増田達男君) 北村議員の御質問にお答えいたします。 まず、学校現場での課題ということで、保護者負担の軽減について2点御質問をいただきました。 まず、1点目の就学援助制度におけます保護者負担の軽減の仕組みづくりということでございますが、保護者負担の軽減のため、就学援助費の援助項目のうち学用品費と春実施の修学旅行費の支給時期について、平成30年度にこれまで11月末支給であったものを9月末に変更した経緯がございます。 また、本市の就学援助制度は申請年度の市民税所得割の金額を基に認定をしているため、税額が確定する7月以降に認定審査を実施することとなり、初回の支給は9月末となっているものでございます。給食費を例に挙げますと、4、5、6月分の給食費は一旦保護者の方に御負担いただき、認定審査が終了した9月末に4、5、6月の3か月分の給食費をお支払いしているところでございます。 議員お述べの保護者の方の負担軽減のための仕組みづくりや、さらなる支給の前倒し支給ができるかについては、今後調査研究してまいりたいと考えているところでございます。 続きまして、2点目に、今年度の修学旅行を中止した学校のキャンセル料についての御質問です。 今年度の修学旅行を中止した学校は、11月末現在で中学校で2校ございます。うち1校につきましては、旅行業約款に定められた金額がキャンセル料として発生している状況でございます。今週末12月11日には、全ての小・中学校の修学旅行が終了することとなりますことから、金額について全額とするのか、一部補助とするのか、また国の補助等が活用できないかも含めて検討してまいりたいと考えているところでございます。 続きまして、給食の飛沫防止ガードの管理についての御質問です。 本年の2学期の給食を開始するに当たりまして、給食喫食時の飛沫感染防止対策として、それまでに行っていた給食前の手洗いや同じ方向を向いての黙食の徹底に加え、さらに感染リスクの低減を図るため、飛沫防止ガードを導入することといたしました。 各学校におきましては、飛沫防止ガードを清潔に保つように、給食の前や給食の後に除菌シートなどを用いて汚れやほこりを拭き取ったり、また、保管袋に入れたりするなど児童・生徒の学年や発達段階に応じた工夫をしているところでございます。 今後も引き続きまして、飛沫防止ガードの管理につきましては、児童・生徒が衛生的に使用できるよう学校に対し指導するとともに、各学校の必要に応じアルコール消毒液などの除菌用品の補充にも努めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 33番北村君。
◆33番(北村拓哉君) 2問目以降は発言席より行います。 市長に2点再質問をさせていただきます。 まず、医療的ケア児への支援についてです。 1問目の答弁で、法施行を受けて対応の具体化を早速進めていただいているということがよく分かりました。この課題での奈良市、市長の積極的な姿勢については高く評価をさせていただきます。 本年3月31日時点ということでありましたが、本市で53人の子供が医療的ケアを受けておられるということであります。今回の法施行が一つの契機となって、家族の付添いなしで通園、通学を希望されることが今後増えてくるのではないかと思いますし、また、保健師の継続的な関わりや医療、福祉、保育や教育の現場での対応、これは学童保育事業も含めた対応でありますし、それから、児童発達支援事業所や放課後等デイサービス事業所との連携など、法律の基本理念に掲げられております個々の医療的ケア児の状況に応じ、切れ目なく行われる支援を進めていくために、すなわち、医療的ケア児それぞれの発達年齢、ライフステージに応じた切れ目ない支援を進めていくために、関係部署間で共通理解、情報共有をして、途切れない支援を調整する庁内の体制を早急に整備すべきであると考えます。 そして、市長には、日々重い負担を抱えて苦闘されています医療的ケア児当事者の御家族とも直接会って話を聞いてほしいとも思いますけれども、その点も含め、市長の考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、土地利用規制法の問題です。 法第7条第1項及び第2項の規定の中で、地方自治体の長やその他の執行機関は、氏名または名称、住所、その他政令で定める情報を提供するものと定められています。その他の執行機関というのは、市町村でありますと教育委員会や選挙管理委員会、人事委員会などが該当すると思われます。提供する情報は土地等利用状況調査という限定はあるものの、政令を策定しさえしますとかなり広範な内容について提供しなければならなくなります。 そして、法第22条は「内閣総理大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認められるときは、関係行政機関の長及び関係地方公共団体の長その他の執行機関に対し、資料の提供、意見の開陳その他の協力を求めることができる。」としています。 法律第1条の目的と合わせますと、地方自治体に求められるものはほぼ無限定と言ってもいい内容になっているのではないかと思います。要するに、内閣総理大臣が必要あると判断しさえしますと、地方自治体に対し協力を求めることができるというのが法の立てつけであります。 自治体が持つ個人情報の提供協力など歯止めなく広がる調査や監視によって、人権やプライバシーが侵害されることはあってはならないと考えますけれども、市長の所見を聞かせていただきたいと思います。 以上、2問目とします。
○副議長(山本憲宥君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 2問目は自席でお答え申し上げます。 まず、医療的ケア児への対応ということで、庁内の連携体制という御質問でございます。 医療的ケア児への対応ということにつきましては、これまで個々の心身の状況、また家庭環境を踏まえた中で、ライフステージに応じて安心して在宅で生活ができるように、市としても対応してきたところでございます。その中で、個々の相談から見えてくる課題につきましては、庁内外の関係機関とも連携し、検討を重ねている状況であります。 このたび、本年9月に医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律が施行されましたことを受けまして、学校・園等における医療的ケア児の受入れ体制を整えていきたいと考えております。 出産後より医療を必要とする子供たちのそれぞれの心身の状態に応じた日常生活における適切な支援のために、その都度支援者による検討を行ってまいりましたが、これをより一層安心して保育や教育を受けていただくことができるように、部局間を超えた検討の場を設置するなど、庁内体制を速やかに確立していきたいと思います。また、個々の問題だけではなく、医療的ケア児を中心とした社会生活全体を包括的に支援するための医療機関、また支援機関等も含めた連携体制を構築していきたいと思います。 また、当事者の方々から寄せられる様々な声はしっかりと受け止めて、国の法律はありますけれども、基礎自治体の立場でできることについては一つ一つ丁寧に向き合い解決をしていきたいという考えでございます。 また、重要施設等の調査・利用の規制に関する法律についての御質問でございます。 当然のことながら、公権力による人権侵害はあってはならないということは当然のことであります。同法の施行までに国において様々な角度から議論が行われ、調査に関する基本的な事項等についても方針が示されるものと考えておりますので、その方向性をしっかりと注視をしてまいりたいというふうに考えております。
○副議長(山本憲宥君) 33番北村君。
◆33番(北村拓哉君) 3問目は主張、要望を行いたいと思います。 まず、医療的ケア児への支援についてであります。 今、御答弁がございましたけれども、部局間を超えた検討の場を設置するなどの庁内体制を速やかに確立するということともに、個々の問題だけではなくて、全ての医療的ケア児を中心とした社会生活全体を包括的に支援するため、医療機関、支援機関等も含めた連携体制を構築していくと、大変前向きな御答弁であったと受け止めました。 これは実際にはなかなかこれまでできておらずに、どの部署が担当するのかということから始まって、全体をトータルで捉えて支援していくということが不十分であったというふうに思います。 県で設置されることになる医療的ケア児支援センターとも連携して、医療的ケア児や家族のライフステージに沿った一貫した支援体制の確立につきまして強く要望させていただきます。 それから、1問目で、今議会の補正予算に民間の保育所等を補助する経費が予算計上された詳細につきまして御答弁をいただきましたが、これも取組として大変重要な一歩になるというふうに思います。法施行によりまして、こうした措置を今後進めていくに当たっても、国の予算措置も伴ってくるというふうにも思います。医療的ケア児支援の基盤を構築していくために、新年度予算におきましても、ぜひ継続した予算計上をしていただきたいということを求めておきます。 医療的ケア児の日常生活、社会生活を社会全体で支援していくという機運が高まる中で、今回この法律ができるまでになったその背景には、当事者、関係者の強い願いがあり運動があったということでありました。 本市でも、10年くらい前から草分け的な児童発達支援事業所の取組がありましたし、医療的ケア児の御家族が離職をすることなく、子供の健やかな成長を図れる環境の実現を求めて声を届けてこられた、こうした点も局面を開く上で大きな原動力になったというふうに思います。 現在、奈良市立園には正規の看護師が、お聞きをいたしますと5人いらっしゃるということでございますが、今医療的ケア児受入れの研修をされたり、保育士が喀たん吸引を行う研修を受けられたりと、具体的な準備をされてきております。 医療的ケア児を受け入れておられる児童発達支援事業所の方から直接お話をお聞きする機会がありましたけれども、この医療的ケアというのは、やはりスキルが大事だと。そのスキルアップが不可欠だということ。それから、やはり子供への向き合い方、愛情、そうしたものが問われてくるということをおっしゃっておりました。 専門性を持った人材を系統的に養成していくためにも、児童発達支援事業所等との連携とか協働がこれまで以上に重要になってくると思いますし、それから、民間施設への指導や対策を市が行っていくためにも、市立園が規範を示して、知識や経験を蓄積していくということが必要になってくると思います。 また、改めてケア労働の重要性が増しているというふうに思います。専門性を持った市の正規職員を計画的に増やしていくことが必要であります。看護師はもちろん、保健師、保育士、教員の増員が欠かせない、そのことを明確に据え直すという点も求めておきます。 次に、学校現場での課題についてであります。 就学援助制度を工夫、改善して、保護者負担を軽減する仕組みを導入することは、現に今困っていらっしゃる御家庭があるわけでありますので、調査に時間をかけるのではなく、ぜひ形をつくり踏み出していただきたいと思います。実際にやってみる中で、もし手直しをするところがあれば改善をしていけばいいということです。 例えば現在制度を利用されている方は、次年度も申請し利用されることが多いわけでありますので、そうした方には、仮認定の仕組みをつくって支給をして、保護者が立替払いをしなくてよいという対応をぜひしていただきたいと思います。これは市がその気になれば具体化できることであります。ぜひ、来年度運用できるよう具体化を求めたいと思いますし、そのためにも、事務が増えるということになるかと思いますので、職員の増員が必要であり、この点も併せて求めておきます。 次に、今年度の修学旅行を中止とした学校のことですが、現在のところ中学校で2校ということでありました。間もなく全ての修学旅行が終わるということであります。キャンセル料の公費負担は、令和2年度の実績からも私は当然予算化をしておくべきだったということだと思いますけれども、この点は見通しの甘さを指摘せざるを得ません。コロナ禍が長期化しておりまして、様々な保護者の経済的な負担が重くなってきている中でありますので、ぜひ全額公費での対応を進めていただくように検討をしてください。 給食時のアクリル板の問題についてです。 まず、不衛生な使い方はやめるというべきでありますけれども、学校現場からも保護者からもこの点では様々な問題が指摘をされています。机のフックにアクリル板をかけているけれども、小学1年生の机は大変低くてぎりぎりの高さになる。横を通るときにはすぐ当たって落ちる。こうしたことがしょっちゅう繰り返されるというようなことがあります。食事中に外れて倒れてしまうということもよくある。それから、このアクリル板の隅っこが鋭利になっていますので、引っかけてしまってけがをした子供が、いろんなクラス、学校にいるということもお聞きをします。アクリル板が割れてしまって危険を感じる状況もあるということのようです。この点を見ますと、感染予防効果も含めて、再度この対応について検証すべきではないかという点も意見を述べておきたいと思います。 そして、感染症防止の観点、感染症対策の必要性から見ても、私は少人数学級をぜひ前倒しをして進めていくということが、この点からも重要になっているのではないかと意見を述べておきます。 学校現場での課題で言いますと、全ての市立小・中学校の保健室に返却不要の生理用品の常備を進めると、我が党の代表質問に答弁がございました。ぜひそのための予算化を来年度きちんと行って、施策として進めていただくことを要望しておきたいと思います。 最後に、土地利用規制法についてであります。 政府がこの問題に関わって、我が党、赤嶺政賢衆議院議員に提出をしたリストがあります。そのリストによりますと、防衛省は既に2013年度から20年度にかけまして、全国650の米軍・自衛隊基地--これは防衛省施設も含むということでありますけれども--に隣接をする土地の調査を行い、所有者約8万人が既に対象になっているということが分かりました。 調査は47都道府県に及び、主要基地から無人の通信施設に至るまで網羅されております。そのリストによりますと、奈良市内では御答弁にあった法華寺町の航空自衛隊奈良基地だけではなしに、山陵町の航空自衛隊奈良基地送信所、藤原台の自衛隊司令施設も対象に上がっております。先ほど約4,000人と言われましたけれども、実際にはそれ以上の人が調査対象になっているのではないかと思います。 法律では地方自治体への協力要請が規定されておりますし、調査に奈良市が協力し、市が対象区域住民の個人情報を提供しなければならなくなることが出てくるのではないか、法律を読む限りはそのことは排除されていないと思います。 調査の対象となり得る地域に住む人でも、この法律とその内容については知らないという方がほとんどではないかと思います。対象区域に指定された地域では、不動産価格の下落も言われております。安全保障を口実に私権の制限、人権侵害はあってはなりません。国民を監視し合うような戦前のような社会への回帰をさせてはならないと思います。ぜひこの立場に立って、市長としても必要な対応を国に対して取っていただきたい。 この点を最後に求めまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(山本憲宥君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。 午後0時0分 休憩 午後1時0分 再開
○副議長(山本憲宥君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。-----------------------------------
○副議長(山本憲宥君) 理事者から発言の申出がありますので、発言を許します。 健康医療部長。 (健康医療部長 佐藤敏行君 登壇)
◎健康医療部長(佐藤敏行君) 横井議員から頂戴いたしましたワクチンの混合接種における留意点に関する御質問に答弁漏れがございましたので、おわびして答弁させていただきます。 追加接種に使用するメッセンジャーRNAワクチンであるファイザー社製及び武田/モデルナ社製ワクチンにつきましては、希釈の有無や1回当たりの接種量、1バイアル当たりの採取回数などに違いがあることから、可能な限りそれぞれの医療機関が使用するワクチンを単一種に統一できるよう調整していく予定であります。 また、どちらのワクチンについても冷蔵で30日間保管できることから、ワクチン管理においては新たな課題はないものの、用法、用量について周知を図るなど間違い接種が発生することがないよう、市医師会と連携しながら取組を進めてまいるところです。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 企業局長。 (企業局長 池田 修君 登壇)
◎企業局長(池田修君) 横井議員の近鉄奈良駅前の下水道からの悪臭問題についての2問目の御質問で、少し再答弁をさせていただきます。 悪臭対策として、今後、奈良市として取り組むべき方策は何かという御質問でございましたけれども、やすらぎの道など街路事業で道路整備をする箇所については、新たに汚水管を埋設し、雨水管と分離する方法を検討しますが、その他の地区では、現在行っている防臭ます及び取付け管に逆止弁を設置することなどによる防臭対策を強化していくことが基本となります。このため、従来の簡易的な臭気調査を改め、一定期間連続した臭気調査を行い、悪臭発生箇所を特定し、その調査結果を基に発生する臭気を抑制する対策を検討していきたいと考えています。 以上です。
○副議長(山本憲宥君) 質疑並びに一般質問を続行いたします。 16番樋口君。 (16番 樋口清二郎君 登壇)
◆16番(樋口清二郎君) 明日の奈良を創る会の樋口清二郎です。 それでは、私のほうからは、今回は3点の内容につきまして、一問一答にて質問を行わせていただきます。 1点目の子供の見守りにつきましては、教育長に質問させていただきます。 先週の我が会派の山出議員の代表質問の中で、児童の見守りについてはながら見守りを推奨している、こう教育長の答弁がありました。こうした子供たちの見守りをする人々が減少している状況の中で、地域に目を向ければ、商店やまた事業者もたくさんあります。子供たちの見守りの目を増やしていくことを考えれば、こうした地域の商店や事業者の皆さんの御協力を得ていく、こうした取組が市には必要ではないかと考えます。教育長のお考えをお聞かせください。 以上で私の1問目といたします。
○副議長(山本憲宥君) 教育長。
◎教育長(北谷雅人君) 樋口議員の御質問にお答えをいたします。 子供の見守りについて、事業者などの協力を得ていく必要の見解についてでございますが、子供を見守る担い手の不足解消に向けては、地域住民の協力に加えまして、事業者などの協力を得て見守りの裾野を広げることは、大変有効な手だてであるというふうに考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 では、福祉部長に質問させていただきます。 高齢者の見守りについては、奈良市では安心・安全“なら”見守りネットワークという、こうしたネットワークで高齢者の見守りを実施している状況であります。この内容を確認しますと、高齢者のながら見守り、こうしたながら見守りに関する項目も含まれています。現状、子供たちの見守りの目が減少している状況を踏まえれば、この安心・安全“なら”見守りネットワークの中に子供も対象に加えるべきではないかと考えますが、福祉部長のお考えをお聞かせください。
○副議長(山本憲宥君) 福祉部長。
◎福祉部長(小澤美砂君) 樋口議員の御質問にお答えいたします。 安心・安全“なら”見守りネットワークの協定協力事業につきましては、行政と民間が一体となって地域を見守り、孤立しがちな高齢者の状況を早期に把握して、適切な支援につなぐ取組です。協定を結んだ事業者は、日常の業務を行う中で気になる高齢者や異変を発見した際に、本市へ通報していただくことになっており、現在この事業に御協力をいただいている事業所は52社ございます。 この取組は地域ぐるみの温かな見守りの風土を醸成し、安心して暮らせるまちづくりを目指し、高齢者を見守る視点での仕組みづくりをしております。このことから、議員御提案の子供の見守りを加えるためには、不審者から子供を守る際にどのようなことに注意すべきかなどの新たな視点が必要になります。 また、協定協力事業者に対しましても丁寧な説明が必要であると考えますので、関係部局と協議をしてまいります。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 では、市長に質問させていただきます。 地域に行けば、高齢者また子供の見守りについては、その必要性には大きな差はありません。現状、子供の見守りが減少している中、また、こうした様々な取組が進められている中で、現状あるこうした高齢者の見守りならネットワークですね、この中に子供の対象範囲を広げて、奈良市として高齢者、そして子供の見守りを共に一緒に取組を進めていくべきだと考えますが、市長のお考え方をお聞かせください。
○副議長(山本憲宥君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 子供たちの見守りの裾野を広げるということでございますが、今、福祉部長が申し上げましたように、既にございます安心・安全“なら”見守りネットワークの機能に、認知症などの心配なお年寄りだけではなくて、子供たちの見守りも機能としては大きく違わないのではないかというふうに私も考えております。 一方で、加盟をされている事業所の方々の理解や、また御協力ということが大前提となりますので、今後、高齢者に限定をせずに、子供も対象に広げることができないかどうかということを協力事業者の方々とも意見交換し、また、関係部局でも連携を図りながら検討していきたいというふうに思っております。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。ぜひ検討をお願いいたします。 続けて、福祉部長に質問させていただきます。 安心・安全“なら”見守りネットワークについては、今52社が見守りの御協力をいただいている、協定を結んでいる企業になると思います。また今後、地域に行けば様々な商店街や、また企業の方もおられるわけでありますけれども、こうした商店街や、また企業の方々にこの見守りネットワークに御協力いただけるこうした呼びかけをしていくべきだと考えますが、福祉部長のお考えをお聞かせください。
○副議長(山本憲宥君) 福祉部長。
◎福祉部長(小澤美砂君) 議員の御質問にお答えいたします。 安心・安全“なら”見守りネットワークの協定協力事業者の拡充につきましては、見守りの目を増やすことの意義につきましては認識しており、これまでも協定協力事業者の拡充には取り組んできたところでございます。そのため、商店街など企業への呼びかけにつきましては、庁内外の様々なネットワークを活用しながら、引き続き協定協力事業者の拡充に努めてまいります。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 では、観光経済部長に質問させていただきます。 地域の商店街や、また企業のつながりが多くあるのが観光経済部だと思います。今、福祉部長から庁内外の様々なネットワークを活用し、協定協力企業を増やしていく、こうした答弁がありましたけれども、観光経済部としてこの今の答弁に対してどれだけ御協力をしていただけるのか、この点について御回答をお願いいたします。
○副議長(山本憲宥君) 観光経済部長。
◎観光経済部長(仲西範嘉君) 樋口議員の御質問にお答えいたします。 安心・安全“なら”見守りネットワークの取組についてでございます。 観光経済部といたしましても、協定協力事業者を拡充していくため、関係する商店街や企業に協力していただけるよう、働きかけてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 この見守りにつきましては、見守りをされている方の高齢化や、また共働き世帯の増加によって、見守りをされる方が減少してきている状況があります。保護者の皆さんからも不審者情報などに対しての心配や不安な声も寄せられている状況ですので、ぜひこの安心・安全“なら”見守りネットワークの対象範囲を子供にも広げていただきまして、市と取組を進めていただく点を意見として申し述べさせていただきます。 続いて、子供の遊び場に関しまして、都市整備部長に質問させていただきます。 ちょうど1年前の令和2年12月議会におきまして、キッズパークの整備について質問させていただいたところであります。都市整備部長から、このキッズパークについては市内数か所で整備を進めていく、こうした答弁をいただいているわけでありますけれども、キッズパークの整備状況について御回答をお願いいたします。
○副議長(山本憲宥君) 都市整備部長。
◎都市整備部長(中原達雄君) 樋口議員の御質問にお答えいたします。 キッズパークの整備状況につきましては、令和2年12月議会で答弁いたしました平城第2号公園におきまして、子供たちからのアンケートの結果を基に、今年度に大型複合遊具の設置を完了いたしました。そのことから、多くの子供たちが楽しく遊んでいる状況でございます。来年度に向けて、子供たちが自由に遊べるアクティブゾーンの整備も現在検討しているところでございます。 また、子どもセンターに隣接する柏木公園におきましても、今年度に公園整備測量設計委託を行い、来年度より公園の再整備を実施し、遊具の設置や広場を整備していく予定でございます。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 続けて、都市整備部長に質問させていただきます。 同様に12月議会におきまして、鴻ノ池運動公園の広場におきまして、山のむき出しの斜面で子供が遊んでいる、ここにアスレチックのロープや網をつけて遊び場にしてはどうか、こんな提案をさせていただいたわけでありますけれども、こうした状況になるのも、そもそもこうした広場の整備、充実が進んでいない、また、新しい広場の整備が必要ではないか、こういうふうに考えるわけでありますけれども、都市整備部長のお考えをお聞かせください。
○副議長(山本憲宥君) 都市整備部長。
◎都市整備部長(中原達雄君) 御質問にお答えいたします。 鴻ノ池運動公園における広場を新設、または広げるべきではないかについてでございますが、鴻ノ池運動公園における広場の新設、または広げるべきではないかにつきましては、現在進められている旧奈良監獄の整備事業、また地元自治連合会からの駐車場能力の拡充についての要望も踏まえまして、今後、鴻ノ池運動公園の全体的な整備計画を検討していく必要があると考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 計画的なキッズパークの整備、またぜひどうかお願いします。 あわせて、鴻ノ池の公園についても、現状では子供たちが遊べる場が少ない状況に思いますので、アスレチックができるような広場の整備というのもぜひ進めていただきたいと思います。 続いて、
子ども未来部長に質問させていただきます。 昨年の12月議会において、プレーパーク、子供たちの冒険遊び場と言われるようなプレーパークについて質問させていただきました。市長から、プレーパークにつきましては市内数か所で実施できないか検討を進めたい、こうした答弁をいただいているわけでありますけれども、この検討状況について御説明をお願いいたします。
○副議長(山本憲宥君)
子ども未来部長。
◎
子ども未来部長(鈴木千恵美君) 樋口議員の御質問に発言席よりお答え申し上げます。 プレーパークの検討状況についてでございますが、現在、他市の取組状況について研究をしているところでございます。他市の事例では、場所を固定しない出張プレーパークや開催日を指定し、既存の公園を活用したプレーパークなど、多様なプレーパークの運営を行っているところがございました。 また、プレーパークは子供たちが自分たちの責任で自由に遊ぶことが前提となるため、遊び方によっては大きな事故につながる危険性があり、しっかりとした見守り体制を整え、トラブルに対応できるリーダー役を配置しておられます。 これらを踏まえ、就学前児童を対象としております子どもセンターの屋外広場の活用を含め、引き続き関係課と情報共有し、検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 同じく昨年12月議会において、黒髪山キャンプフィールドに関しまして、これをプレーパークにしてはどうか、こうした提案をさせていただいたところ、市長から前向きに検討したい、こうした答弁をいただいている状況であります。 教育部長、この検討状況について御説明をお願いいたします。
○副議長(山本憲宥君) 教育部長。
◎教育部長(増田達男君) 樋口議員の御質問にお答えをいたします。 黒髪山キャンプフィールドの運営の在り方については、平日開所など、より有効な運営に関する御指摘を以前にもいただいているところであります。そのようなことから、今後の施設のよりよい運営について、新たなイベントや行事の開催の可能性も含めて、現在、指定管理者と継続的に協議、検討を行っているところでございます。 現在でも黒髪山キャンプフィールドにおきましては、キャンプなどで利用いただく以外に、小学生を対象にボーイスカウトの指導者の方々などに関わっていただきながら、豊かな自然の中で様々な体験を通して楽しく遊ぶことができるくろかみやま自然塾というイベントを毎年7回程度実施しており、今年度も定員を超える申込みをいただくなど、毎回好評を得ているところでございます。 そのようなことから、このくろかみやま自然塾の新たなメニューの一つとして、プレーパークのような取組を行うことについても検討しているところでございます。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 私も実際、黒髪山の運営をされている協議会の皆さんとも何度も意見交換をさせていただいているんですけれども、黒髪山でプレーパークを実施するハードルは非常に低いというふうに私は思っています。あとは市の取り組み、また市の姿勢の問題ではないかというふうに感じておりますので、ぜひまた検討を進めていただきたい。 また、あわせて、以前の議会において、黒髪山キャンプフィールドにつきましては平日に開所すべきではないか、また、冬季、冬の期間は使えない状況ですので、こうした冬の期間に解放すべきではないか、また、併せて受益者負担の観点から有料化をして、その料金を施設の充実に充てていくべきではないか、こうした検討もお願いしている状況ですので、またこの状況については今後確認をさせていただきたいと思います。 総合政策部長に質問させていただきます。 去年の12月議会におきまして、市長から現状の奈良市において子供の遊び場については十分ではない、こうした答弁をいただいている状況であります。総合政策部として子供の遊び場整備に関する子供の遊び場構想、こうした方針をしっかりと打ち出していくべきではないかと考えますが、総合政策部長のお考えをお聞かせください。
○副議長(山本憲宥君) 総合政策部長。
◎総合政策部長(真銅正宣君) 樋口議員の御質問にお答えをさせていただきます。 総合計画や総合戦略におきましては、重点的に取り組んでいく項目といたしまして、若い世代が本市で暮らしながら子供たちを産み育てることを前向きに考えられるよう、様々な側面から子供の成長を支え、安心して子育てができる環境を整えることを挙げております。少子高齢化や市民ニーズの多様化に対応しながら、公園づくりをはじめとする子供の遊び場整備はその施策の一つであると考えておるところでございます。 一方で、その整備に関しましては、新たな手法の検討や民間活力のさらなる活用等によりコスト削減を図るとともに、限られた経営資源の有効活用などその効果が最大限となるように努めなければならないものであり、関係部局が横断的に連携しながら取り組んでいくものと考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 では、市長に質問させていただきます。 今年度は平城第2号公園のキッズパークの整備、そして来年度には子どもセンターのキッズパークの整備、こうした取組が進められていくわけでありますけれども、これらの取組だけではまだまだ子供の遊び場が十分と言えない状況だと私は思います。市として今後、子供の遊び場をどのように整えていこうとされているのか、市長のお考えをお聞かせください。
○副議長(山本憲宥君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 今、各部長がお答え申し上げましたように、御提案をいただいているものにつきまして、コロナの影響もあり、それほど進捗が芳しくないというところも正直あるように実感をいたしております。 一方で、子供たちにとりましては、遊ぶということはもうある意味権利の一つであるというふうにも考えておりますので、老朽化した遊具の取替えなどももちろん進めていかなければなりませんし、キッズパークやプレーパークのように奈良が子育てをしやすいまちとして価値が高まるような取組については、来年度以降の事業の中でもしっかりと反映をし、対応していきたいというふうに考えております。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。ぜひお願いいたします。 意見を述べさせていただきます。 子供の遊び場についていろいろ調べますと、移動式の子供の遊び場、子供の遊べる道具を車に積んでそれぞれの公園を回る、こうしたプレーバスのような取組も少しずつでありますが広がりが出てきている状況でありますので、奈良市においてもこうした移動式の子供の遊び場、プレーバスのような取組もぜひ検討していただきたいということを意見として申し述べさせていただきます。 続いて、子供服のリユース事業に関しまして、
子ども未来部長に質問させていただきます。 子供服についてはサイズアウトするのが早く、非常にもったいない状況が私も個人として感じているところでありますけれども、こうした使わなくなった子供服や、また絵本、こうしたものについて無償で譲渡していく、こうした取組については子育て支援の一つにもつながっていくのではないかと考えますけれども、市の考えをお聞かせいただいてよろしいでしょうか。
○副議長(山本憲宥君)
子ども未来部長。
◎
子ども未来部長(鈴木千恵美君) 樋口議員の御質問にお答えいたします。 議員お述べのとおり、子供服や絵本など子育てで必要な用品には使用期間が短いものもございます。本市が行っておりますおおむね3歳までの子育て親子を対象とした子育て広場の一部におきまして、利用者同士で不要になった子供服などを譲渡する取組を行っておられます。 今後、このような子供服などをリユースする取組が広がっていくよう、関係団体と協力してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 環境部長にお伺いさせていただきます。 こうした子供服のリユースについては、ごみの減量化にもつながる話になると思います。環境部としてこうした子供服のリユースについてどのように今後考えられていくのか、その点についてお答えいただいてよろしいでしょうか。
○副議長(山本憲宥君) 環境部長。
◎環境部長(奥田晴久君) 樋口議員の御質問にお答えさせていただきます。 子供服リユース事業の実施についてでございますが、子供服に限らず不要となった衣類は、古紙と同様に地域の集団資源回収などを利用してリユースしていただくよう、市のホームページやごみ事典等を通じて周知、啓発しているところでございます。また、環境清美工場へ持ち込まれた古着につきましては、再生利用できるものは資源回収業者を通じてリユースするような対応をしているところでございます。 議員お述べの子供服リユースの取組は、福祉や子育て支援に主眼を置いた事業で、今後の検討課題であるとは認識しております。一方で、循環型社会を形成するための3R--リデュース・リユース・リサイクルを推進し、ごみ減量の意識向上につながるものであると考えております。 以上です。
○副議長(山本憲宥君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 では、市長に質問させていただきます。 子供服を集めて、コロナの影響を受けている生活困窮家庭、また併せて独り親家庭、こうした家庭にこうした古着の子供服を提供していく、こうした点については市としても取組を進めていくべきではないかと考えますが、市長のお考え方をお聞かせいただいてよろしいでしょうか。
○副議長(山本憲宥君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) ちょうど今朝、うちの一番下の子供が服が小さくなったと言っていましたので、まさに実感を持って受け止めておりますが、民間の同様のサービス等もございますので、どのようにすみ分けをしていくのかということは、一つ検討するべき課題であろうかと思っております。 一方で、議員御指摘のように、独り親の御家庭や生活に困窮されている御家庭に対する支援という意味では、非常に行政としても取り組むべき意義はあろうというふうに思っており、今後、具体的な検討をさせていただきたいというふうに考えております。
○副議長(山本憲宥君) 16番樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。ぜひ検討をお願いしたいと思います。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございます。
○副議長(山本憲宥君) 25番大西君。 (25番 大西淳文君 登壇)