令和 2年 12月 定例会(第4回) 第4回
市議会定例会会議録 令和2年12月10日(木曜日) (午前10時00分開議)
出席議員(15人) 1番 古坂祐介 2番 門前 徹 3番
東野秀人 4番 下 善裕 5番 森 裕一 6番 西 恵 7番 一二三秀仁 8番 鐙 邦夫 9番 森 正樹 10番
漆谷豊和 11番 大宮 正 12番
椿原正洋 13番
上平公一 14番
玉岡了英 15番
坂本賢治---------------------------------------説明のため議場に出席した者の職氏名 市長 梶 文秋 副市長 坂口 茂
総務部長 中山由紀夫 総務部参事兼
監理課長 中村義男 企画振興部長兼
企画課長 山下博之 市民生活部長兼
税務課長 中山 隆
健康福祉部長 田中昭二 健康福祉部参事兼
福祉課長 毎田純子
産業部長 田方利彦 建設部長 湊 栄三
建設部技監 野口裕一 門前総合支所長兼禅の
里づくり推進室長 定見充雄 上下水道局長 吉村正一 会計管理者兼
会計課長 白藤真然
総務部総務課長兼
選挙管理委員会事務局書記長 岡本文明 企画振興部財政課長 木下 充
企画振興部放送課長 椿原 修
建設部土木課長 延命公丈 市立輪島病院事務長 河崎国幸 教育長
宮坂雅之 教育部長 冨水 聡
教育委員会事務局教育総務課長 茶花隆一---------------------------------------
△開議・会議時間延長
○議長(西恵君) おはようございます。 これより本日の会議を開きます。 本日の会議時間は、あらかじめこれを延長しておきます。
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△質疑・質問(続)
○議長(西恵君) 日程第1、議案第82号から議案第92号まで、議案第94号から議案第96号まで及び議案第98号から議案第109号までを一括して議題とし質疑及び
市政一般に関する質問を続行いたします。 森
裕一議員。 (5番 森 裕一君登壇)
◆5番(森裕一君) おはようございます。 令和2年第4回
輪島市議会定例会の2日目の冒頭に当たり、質問させていただきます。
会派自民わじまの森 裕一でございます。
自民党輪島支部並びに自民わじまの一員として質問させていただきます。 今年も早いもので余すところ20日余りとなりました。振り返ってみますと、
新型コロナウイルス感染症の影響で今まで経験のない1年になっていることを痛切に感じております。 本市におきましても、長らく感染者ゼロが続いておりましたが、10月末に初めての感染者が確認され、関係して合計6名の感染者が確認されました。その後、それ以上の感染は確認されていませんでしたが、12月に入り、新たに1名の感染が確認されました。幸いに、今のところ新たな感染者は確認されておりませんが、決して予断を許さない状況だと考えられます。
個人個人が今まで以上に、小まめな
感染症対策を心がけていく必要を感じながら、質問に入らさせていただきます。 まず初めに、
北國新聞11月19日付の記事で報道されました、
北鉄能登バスが運行している富来・門前間の
路線バス、外浦線の廃止についてです。 私の住んでいるところは、門前町の道下です。
北鉄奥能登バス門前営業所を発着とする
路線バスは、少し前は、
金沢特急バスをはじめ、今話しております富来・門前間の外浦線、今年3月に廃止されることになった久川線、その前にあった
山是清線など多数の路線があり、
門前地区の
交通安全協会の一員として、
交通安全運動週間等の
街頭指導の時間帯におきまして、何本もの
北鉄バスを見守ってきた思いがあります。 その長年見てきた
北鉄バスも、今年は1路線の1台だけを見てきましたが、来年7月からは長年見慣れていた
北鉄カラーの
路線バスが、私どものところでは見られなくなるのではと危惧されます。 先般の全協の席でも
山下企画振興部長より、隣町でもある志賀町と輪島市を結ぶ唯一の路線であり、廃止には反対する意見書を提出したとの報告を受けましたが、民間の事業者が行うことであり、廃止の方針を撤回するのは難しいと推察されます。 廃止が決定された場合、どのような対応を取られるのか、まずお伺いいたします。 また、外浦線ということで関連しまして、この富来・門前線に先立つ平成29年4月1日には、
門前地区から富来を経由して、県都金沢を結ぶ
門前特急、急行線が廃止されました。通院や買物など
地域住民にとって欠かせない重要な
交通機関でありました。 その後、
既存路線による
代替手段はあるものの、乗換えが必要であり、所要時間も大幅に延長となっております。通院の診察にも差し支えが生じているとのことや、来年迎える
總持寺開創700年への取組みなどから、我が自民わじま一同として、今年3月10日に
北鉄能登バスに対しまして、
門前特急、急行線の復活を要望してまいりました。 門前町
商工会等におきましても、門前町へはどのようにして行けばいいのかとの問合せが度々あると伺っております。 バイクの
ツーリング等では、この外浦を走ることの楽しさが理解されておりまして、休日には多くの
ライダーグループを見かけます。当市においても、
ライダーを笑顔で歓迎する輪島市として、SSTRで千里浜を訪れた
ライダーたちをはじめ数多くの
ライダーが、
外浦回りで輪島まで足を延ばしてくれております。 このような魅力あふれる
外浦地域を結ぶ
公共交通がなくなるのは大変な損失ではないかと思います。
門前特急線の復活がどうしても難しいということであれば、一つの提案ですが、現在1日10便運行されている
輪島特急線の一部を
輪島特急、
外浦経由の路線として運行する考えができないものでしょうか。
運行経路等を工夫すれば、金沢までの到着時間等にもそれほどの差はできないと思います。また、
市内西部地区から金沢への直行便が利用できるわけであり、利用者の増加が見込まれるのではないでしょうか。 またこれは、隣町の志賀町にとっても利便性が増すことであり、市町連携することで、より実現の可能性が高くなるのではと思います。ぜひ、ご検討をお願いしたいと思います。 次に、
債権回収についてお伺いいたします。 昨年12月議会におきまして、議会の委任による市長の
専決処分指定事項について、新たに1件、140万円以下の
支払い督促について指定することとなりました。これは、債務者、
滞納者等に対しまして、その都度議会の議決を経ることなく裁判所に対して申立てができることにより、迅速な
債権回収が行えるようにするためのものであると理解しております。 このことにより、
市長専決で滞納者などへの支払いの申立てができることとなったわけですが、制度は活用されているのでしょうか。 令和元
年度決算を見渡しますと、例えば
総務使用料における
収入未済額の多くは
ケーブルテレビ使用料とのことであります。
ケーブルテレビ担当課であります放送課におかれましては、
収入未済額の縮減に対し、どのようなことを行っているのでしょうか。具体的な事例があるようでしたら、お示しお願いします。 せっかくの制度であります。積極的に活用し、時効を迎える前に早期の回収に努められ、安易な
不納欠損等の処理とならないよう万全を期していただきたいと思います。 さきの議会における
予算決算委員会でも指摘されたと思いますが、お考えをお伺いいたします。 今回は、
ケーブルテレビのみお伺いいたしましたが、そのほかの私債権等につきましても、こうした制度をしっかり活用し滞納を増やさないように、真面目に納める者がばかを見るとまでは申しませんが、そのような
不公平感を感じさせることがないよう、しっかりとした取組をお願いしたいと思います。 最後になりますが、高齢者への
オレオレ詐欺等に対しての対策についてお尋ねします。 昨今、
オレオレ詐欺、悪質な業者による
訪問販売や
自然災害による
家屋被害の
修繕工事などにおける
高額請求等の
トラブルが増加しており、つい先日も高齢者が億単位のお金をだまし取られるといった
詐欺事件も報告されておりました。 また最近は、日々、手口も巧妙化しており、普段から気をつけている方でさえも、だまされてしまうということもあるようです。 ちなみに、市内においてどのような被害が報告されているのかお分かりでしょうか。把握されているものがあるようでしたら、お答え願います。 現在、こうしたことへの対応として、
奥能登行政センターにおきまして、奥能登2市2町で共同して
相談窓口を開設するとともに、それぞれの市、町においても
対応窓口を設置し、
訪問販売などの
トラブル解決に当たっておられるようであります。 しかし、先ほど述べたとおり、
独り暮らしの
高齢者等が巧妙悪質化する手口に対抗するためには、警察など他機関とも緊密な連携、協力などを行うことはもちろん、市、町の
担当同士の
情報交換なども重要であると考えますし、
市役所内部における各部署の連携がしっかりできていることが、まず求められます。 本市におきましては、そうした内部の連携は万全でしょうか。また、
外部機関との
協力関係はしっかりできているのでしょうか、お伺いいたします。 しっかりとした対応で、1件でもそうした被害が出ることを防がなければならないと思います。 以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(西恵君)
企画振興部長。 (
企画振興部長 山下博之君登壇)
◎
企画振興部長(
山下博之君)
北鉄能登バス外浦線の廃止についてのお尋ねにお答えいたします。まず、富来・門前間の
路線バス外浦線が来年3月で廃止されるとのことだが、今後の対応はのお尋ねにお答えいたします。 外浦線の廃止につきましては、本年9月30日付で
北鉄能登バス株式会社が利用者の減少を理由に廃止届を提出したことを受け、
国土交通省北陸信越運輸局から
関係自治体宛てに意見を求める文書が発出されたことで認知をいたしたところであります。 これに対し、本市といたしましては廃止に反対する旨の意見書を提出したところであり、志賀町も同様の意見を提出したと伺っておりますが、
道路運送法の規定により、廃止しようとするときは、6か月前までに
国土交通大臣に届け出なければならないとされており、来年4月の
ダイヤ改正の際に廃止となる可能性が大きいものと考えております。
当該路線は、門前町の
門前バス停から志賀町の
富来バス停の区間を月曜日から土曜日までの1日2往復運行しているものでありますが、
廃止理由のとおり
利用者数が極めて少ない及び
使用バスが老朽化している、特に、門前から富来へ向かう便につきましては、定期的に利用されている市民の方はいないとのことであります。また、
当該路線につきましては、自治体をまたぐ区間であることから、
本市単独での対応は困難であると考えております。 次に、
門前特急線の復活について、
地域住民の通院や
總持寺開創700年を迎える門前町地区として強く要望しているがどうか、また、
輪島特急線の一部を
外浦経由として運行することができないかのお尋ねについてでございます。
門前特急線につきましては、本市から
北陸鉄道株式会社に対しまして、
路線復活の要望を行ったところでありますが、
生活路線ではないことから、原則として運行につきましては
民間事業者の裁量によるものとなります。また、仮に一部の便を
外浦経由に振り替えた場合、
特急バスの本質である速達性が失われ、利便性の低下による
利用者減少のおそれがあるため、
民間事業者といたしましては収益的に厳しいと伺っております。
總持寺開創700年に関連いたしましては、
旅行会社と協議を行っている中、
總持寺祖院への
参拝ツアー商品では、金沢、門前間の
移動手段につきましては
貸切バスを想定しているとの情報がありますので、
特急バスの利用は多くないものと考えております。また、個人でお越しになられる皆様方に対しましては、門前までの
交通手段や乗換えに関する情報の周知に努めてまいりたいと考えております。
○議長(西恵君)
市民生活部長。 (
市民生活部長 中山 隆君登壇)
◎
市民生活部長(中山隆君) 高齢者への
オレオレ詐欺や
高額請求などへの対策について、
独り暮らしの
高齢者等が巧妙、悪質な
詐欺事件などに遭わないような対策について、どのような対応が取られているかとのお尋ねにお答えいたします。 本市における
高齢者等の
消費生活に関する相談につきましては、今年度より
対応窓口を市民の皆様方と直接接する機会が多い市民課に設置し、解決策の助言や
消費者被害を防止するための
啓発活動を行っております。 また、のと
里山空港内に奥能登2市2町で共同設置している
奥能登広域消費生活センターでは、昨年度において相談があったもののうち、1,000万円余りを
詐欺被害額等から救済するなど、
相談体制の充実を図っているところであります。
消費者被害の実態につきましては、光回線の契約や
健康食品に関する
トラブル、
架空請求などの相談が多い傾向にあります。 巧妙で悪質な被害に遭わないための取組といたしましては、
防災行政無線による
注意喚起や
啓発パンフレットの配布、
市民グループに対する
出前講座を行うほか、福祉課や
健康推進課との連携、石川県
消費生活支援センターや
輪島警察署との協力も行っているところであります。 以上です。
○議長(西恵君)
放送課長。 (
放送課長 椿原 修君登壇)
◎
放送課長(椿原修君) 2番目のご質問、
債権回収について。 昨年12月議会において、市長の
専決処分指定事項に新たに
支払い督促の指定がされたが、制度の
活用状況はどうか、一例として、
ケーブルテレビの使用料の
決済状況についてお尋ねしますということであります。
支払い督促の申立てにつきましては、悪質な滞納者に対して実施するものでありますが、
ケーブルテレビ使用料につきましては、現在までに実施した事例はございません。 なお、
収納未済額の縮減に向けた取組につきまして、滞納者に対しましては、毎月の督促状及び年3回の催告状を送付しており、催告に応じない場合は、
放送業務の提供の停止の措置を取りまして、今後の納付についての相談や指導を行っております。また、
停止作業の際には実際に
対象者宅へ赴くことになりますので、並行して滞納者への
訪問徴収も実施いたしております。 今後も、公平性の観点から
収納未済額の縮減に向けて努めてまいりたいと考えております。
○議長(西恵君)
椿原正洋議員。 (12番
椿原正洋君登壇)
◆12番(
椿原正洋君) おはようございます。 自民わじまの一員として、本年、本会議で最後の質問になろうかというふうに思います。 本当に月日がたつのも早く、あと数日間、2020年も閉じます。 今年の1月に
コロナ感染者が確認されて、年度始めの4月には
緊急事態宣言が発出され、国内外の移動に制限がかかりました。そして、急激に
国民生活、それから
経済活動などに大きな影響を及ぼして、12月にはご承知のとおり、16万人を超える
国内感染者数となっております。
大都市圏を中心に第3波への荒波に対応するため、
不要不急の
外出自粛生活を強いられておるというふうに思っております。
医療従事者並びに関係者には改めて感謝申し上げたい、というふうに思っております。 国は
GoToトラベル、イートと、疲弊した経済を回しつつ
コロナ対策を実施して、緊張感を持って取り組んでおられると思いますが、現在、
感染者拡大で
経済活動を締めなければならない状況に陥っておるということであります。 当市では、国、県の
経済対策に加え、市独自の政策をきめ細かく展開されていることにつきましては、大変評価いたしております。特に、先月の30日の
臨時議会で可決されました
プレミアム付地域振興券は、県内でも
プレミアム率が30%、高
付加価値の施策であり、年末年始に向けた
経済対策の大きな柱となっているんではないかと思っております。 さて、10月、国内の
完全失業率を見ますと3.1%に上昇しておるということで、今後の
雇用環境悪化も非常に懸念している中で、まだまだこのコロナが長引くということが推測されますんで、
市民生活と命の両方を守る施策を持続的に実施していただくことをお願いし、質問に入ります。 まず、防災・減災、
国土強靱化対策についてでありますが、近年の異常な
気候変動の影響の中、大
規模自然災害が続発しており、多くの尊い人命が失われ、重要なインフラの機能にも支障を来し、
我が国経済や人々の生活に甚大な影響を及ぼしております。 このような状況下で、緊急に実施すべきハード、
ソフト対策を3か年で集中的に実施することを平成30年12月、防災・減災、
国土強靱化のための3か年
緊急対策を閣議決定され、これまで様々な取組が行われてきましたが、令和3年3月末日をもってこの期限が終了することを受けまして、令和3年度から新たに始める5か年で15兆円規模の対策が、12月8日の閣議で決定されたところであるというふうにお聞きしております。
自然災害による犠牲者が後を絶たない状況下で、今後起こり得る被害を最小限に抑え、迅速な復旧、復興につながる施策をより一層進めるには、予算の安定的かつ継続的な確保と
対象事業の拡大が必要不可欠であり、自民わじまとして、今定例会に各派に制度の継続や拡充を求める意見書の提出を呼びかけたところでもあります。 そこで伺いますが、防災・減災、
国土強靱化のための3か年
緊急対策の現状、それから今後の取組についてもお聞かせいただきたいというふうに思っております。 次に、孤立する可能性の高い地区の道路についてでありますが、市内には幾つかの地区で
行き止まりの道路があります。計画的に解消されているとは思いますが、
対象道路が何か所あるのか、場所によっては一方通行の
行き止まり道路があり、
緊急車両も迂回しないと通行できないところもあると聞いております。現状と今後の
整備計画などを簡潔にお示しいただきたいというふうに思っております。 次に、輪島塗の振興等について、幾つか質問させていただきます。 先日、
輪島漆器青年会の
皆さん方と意見交換させていただきました。現在、会員は6名程度であり、最盛期には50人以上の会員がいましたが、10分の1であります。売上げも比例してか、過去最悪の状況となっておるというふうに思っております。この状況を何とかしなければならないと、漆器の若手の皆さんが孤軍奮闘いたしております。しかし、
コロナ禍も相まって売上げの大幅な減少に伴い、
後継者不足を生み、一組織ではなかなか対応しきれない状況下であります。 販売不振、
売上げ減少がもとで、塗師屋さんの跡継ぎや職人さんなどの後継者が不足しております。推測ではありますが、このままだと10年後には職人さんの
平均年齢も多分75歳前後、
後期高齢者になるというふうに伺っております。特に、輪島塗のスタートの部分である
木地職人さんは、塗師屋さんを支え切れるだけの職人数はいなくなるのではないか、今、手を打たないと将来に禍根を残すと思っております。 なお、現在
コロナ対策として、県の
国民文化祭の予算の前倒し、總持寺700年祭に向けての漆器の導入や、
市庁舎整備で漆の使用を多く取り入れた事業を実施していただいていることに対しまして感謝申し上げるところであります。 以下は来年度以降、
予算編成に向けて取り組んでいただくためのご提案、ご要望でありますんでよろしくお願いします。 まず第1点目は、100年後の国宝創りで主産業の活力を呼び戻せないかということであります。このような計画を策定して、
経済対策を兼ねた
輪島版ニューディール政策ではありませんが、実行していただき、100年後にも輪島市が輝いている政策を期待するところであります。この提案を以前からもさせていただいておりますが、例えば、輪島に来ないと見られないものを漆で創れないか、
フランスの
ルーブル美術館でもありますようなモナリザを創れということを再度、提唱させていただきます。 国宝創り20か年計画、例えば原価で数百億円規模のものを創れないかということであります。1年間に5憶円という、例えば大胆な発想と決断がないと難しいですが、取り組むべき価値は十分にあると思っております。最大のネックは財源だと思っております。
輪島塗基金を創設し、幅広く基金を募るなど方策も検討していただき、世界に誇れる輪島塗にするためにも一考をお願いしたいと思っております。 次に、
海外漆文化調査についてであります。漆で世界一になるには、人、もの、技術が集積し、さらに漆に関する情報が世界一であるということであります。販売不振の現在、販路を海外に向ける意味でも
海外漆文化調査の取組が急務であるというふうに考えております。特に、以前、
アジア漆文化圏の調査ということではなく、現在、欧州では
江戸時代に日本から輸出された漆器の修理が必要とされている時期に来ているということでありますので、欧州を中心とした美術館、特に
フランスの
ルーブル美術館や
ギメ東洋美術館などには多くの漆器の美術品を所蔵しているというふうに思いますんで、修復などの実態を探る調査を実施すべきだと思います。考えをお聞かせ願いたいと思います。 なお、以前に輪島市はイタリアのイブレア市の美術館、平成2年、6年、9年、この3か年にわたって当市から職員を派遣し、修理を手がけたという実績もありますので、お考えをお聞かせ願いたいというふうに思っております。 関連してではないんですが、以前のこの
海外調査員、それから
漆芸美術館が所蔵しているものを
漆芸技術研修所の研究材料としても活用していただくことも併せて検討していただければいうふうに思っております。 3つ目でありますが、輪島塗の
ユネスコ登録運動の
積極的再開についてということであります。代表質問でもありましたが、私も強く働きかけを求め質問いたしたいと思います。 ご承知のとおり、国内の
世界無形文化遺産は和食、和紙などが中心でありましたが、今回、金沢箔を含め17の
伝統技術で構成され、
伝統建築工匠の技が12月14日に正式に
ユネスコ無形文化遺産に登録される運びであるというような報道がありました。 輪島塗も平成20年頃から
ユネスコ登録を目指し、
無形文化遺産フォーラムを開催し、いち早く運動を展開してきましたが、残念ながらいま一歩のところで登録なっておりません。いま一度、登録に向けて
業界団体等と連携し、再度挑戦すべきであります。あえのこと、面様年頭等や
能登里山の
世界農業遺産も含め、将来にわたっての大きな輪島の財産であり、私たちが子や孫たちへ受け継ぐ宝物になるというふうに思っております。くじけず、忍耐強い能登人の気質で粘り強く頑張っていただきたい、輪島塗の
ユネスコ登録運動再開に向けての心意気を伺いたいと思っております。 先日、唐津くんちに輪島塗の技、職人が佐賀で住み込み、
曳山修復が完了したというふうに伺っております。この
修復作業は、輪島の
田谷漆器店さんが昨年11月から職人さん2名を送り込んで、
現地住み込みで修理をしたと、輪島塗の技術がここでも認められたというようなことであります。 ちなみに、梶市長は
選挙公約、ほとんどやり遂げられておりますが、別に重箱の隅をつつくわけではありませんが、唯一、輪島塗の
ユネスコ無形遺産登録を目指した漆の
里づくりの
無形遺産登録部分のみがまだであります。当然、すぐには登録できるものではありませんが、粘り強く、ひとつ継続的に運動を展開していただきたいというふうに思っております。代表質問の答弁では、津軽塗と連携を図り国などに粘り強く働きかけていくとありましたが、心強い限りであります。しかし、国指定の先輩格である輪島市が全面的に前に出て取り組んでいただくことをお願いしたいというふうに思っております。 4つ目には、輪島塗の商標登録への支援についてであります。 先頃、政府は育苗法を改正し日本の農業のブランドを守ると、強い意思表示を示したところでもあります。 先日、市内経済団体の
皆さん方との懇談会、漆器組合さんから商標登録についての要望がありました。それは何かといいますと、海外進出に向けて国単位で商標登録が必要であり、既に中国国内では輪島塗の商標登録が済まされており、一部取引に支障を来しておるというようなことであります。今後、台湾、それからヨーロッパ、アメリカなどに向けて発信するために避けては通れない課題であります。登録には煩雑な手続や高額な費用がかかるということで、市などへ支援を求められるというふうに思っております。ご承知のとおり、輪島塗は日本の貴重な財産であり、輪島経済の牽引車でもあります。この輪島塗を守り抜くためには、業界だけの力では不十分であり、早急な支援を望みたいと思っております。考えをお示しいただきたいというふうに思っております。 5つ目でありますが、首里城再建に向けての漆部門で協力や支援を申出できないかということであります。 昨年、10月31日に全焼した首里城の再建に向け、政府も本腰を入れて取り組むということでありました。 また、金沢の彫刻家が正殿の木彫り模型を持っており復元に向けて貴重な発見をし、それの寄附を申し入れたそうであります。また、前回の再建時には石川県産材である能登ヒバ、これ能登森林組合の能登ヒバを柱材として使用したというような報告もあります。石川に縁があるかなというふうに考えておる思いであります。昨年12月にも提案させていただきましたが、漆塗りの分野で何かお役に立つことはできないか、協力を申し出てもよいのではないかいう思いをお伺いします。 最後、漆器の振興については最後でありますが、来年度
予算編成に輪島塗の給食わんの復活を検討していただきたいと思っております。 教育の一環として地場産業の漆器を使って、おわんの洗い方や扱い方などの情操教育がなされてきました。食器洗浄機などの傷がそれでつき、手洗いが面倒などの理由で廃止されたものと承知しておりますが、瀬戸市などではプラスチックのおわんをやめて陶磁器製の産地ならでは陶器製の器に替えたということであり、当然、陶器は割れるものであるというのは認識が逆に出てきて、食器の扱いが丁寧になってきたというような報告もあります。少々の面倒さはありますが、情操教育と地場産業の育成の両方が可能であります。 和食の文化とは器を持つことだそうです。ぜひ、学校、先生それから保護者の方々の理解を得て、卒業時の記念品としても活用していただけるように、来年度に導入を検討していただきたい、考えをお聞かせ願いたいなと思っております。 児童・生徒の安心安全対策についてでありますが、特に安心メールの利用実態とか仕組みなんかについてお伺いします。 以前、各学校で採用していたメール革命ソフトがWindowsXPのサポートが終了したため、使用ができなくなったと、学校で独自のソフトを導入されたと伺っております。安心メールの利用実態やシステム及び費用負担等について伺います。 2番目には、安心メール利用者の評価でありますが、利用者からの一部の声ではありますが、例えば連絡体制について、不審者情報が警察署、市の教育委員会、学校、担当者、それから保護者の順というような連絡体系になっておりまして、事案発生から通知まで相当のタイムラグが生じておると思っております。危機管理情報としての役割をやっぱり果たしていないんじゃないかというような意見でありました。 また、不審者情報が何回かありますが、解決したとの報告もありませんし、教育委員会として、学校を通じ児童や保護者らに集団下校とか保護者の送迎とかの具体的な行動の指示もありません。 さらに、大規模災害時の安否確認と保護者に連絡を取るというような必要があるということで、県教委から安全確保の指針も出ていると伺っていると思いますが、対応はどういうふうになっているのか伺いたいと思っております。不審者がいます、イノシシが出ましたの連絡だけでは、あまりにもお粗末かなというふうに思っております。事件、事故が起こってからでは遅きに失しますので、どのような行動をすべきか事前にシミュレーションをし、対応を図るべきというふうに考えておりますんで、お考えをお聞かせ願いたいと思います。 子供たちの見守りサービスの導入については、デジタル化を迎え、児童の安心安全を確保するシステムに、他の自治体ではランドセルにICタグのカードを入れるだけで位置情報がきちっと確認できるというようなことであります。こういったことも調査研究し導入を図っていく、もちろん情報漏洩というようなことも図りながらということでございますが、そういったことの研究も進めるべきであると、お考えをお聞かせ願いたいと。 最後ですが、ワンストップサービスの取組、これも少し代表質問でありましたので簡潔に述べていただきたいというふうに思っております。 もう一つ、よくデジタル化とかAI化というような言葉があります。本市においても、来年9月からデジタル庁が本格的に動くということでありますんで、何をデジタル化するべきなのか、輪島市で例えばデジタル教科書なんかの導入も検討しなければならない、そういった時期に来ているかと思いますんで、早め早めのそういった対応をすべきというふうに思っておる次第であります。 最後になりますが、10月、羽咋市長選で輪島市の予算が羽咋市より100億円多いという報道がありました。この発信元は現羽咋市長さん側の陣営であり、脆弱な自治体は国や県との連携、良好な関係が必要不可欠であるとのことであり、私も同感いたしております。その意味で輪島市は地道な努力をし、最良の連携や関係構築をされておられるということを大変評価いたしております。昨日、西田代議士が年末の挨拶に訪れられ、輪島市の諸課題に向けて取り組むと力強いお言葉を得られたというところでもあります。 この来年度
予算編成に向かって、担当課の皆さんには一つ一つ何が輪島に必要なのかということを併せて、市長、それから財政課長に粘り強く予算折衝をしていただきたいと思っております。お年玉がもらえるような答弁を期待し質問を終わります。 以上です。(拍手)
○議長(西恵君) 坂口 茂副市長。 (副市長 坂口 茂君登壇)
◎副市長(坂口茂君) 椿原議員のご質問にお答えをいたします。 最初に、防災・減災、
国土強靱化対策について、その3か年
緊急対策の現状や期限に対する輪島市としての考えや取組はとのお尋ねでありますが、防災・減災、
国土強靱化のための3か年
緊急対策につきましては、災害時に人命や経済、暮らしを守り支える重要なインフラの機能を維持できるよう、国が平成30年度から3か年にわたり、予算を大幅に増額して様々な対策を進めている制度であります。 この制度を活用して、石川県におきましては緊急輸送道路ののり面対策や治水、土砂災害対策に加えて、堆積土砂の除去にも積極的に取り組んでいただいており、本市におきましても橋梁の耐震化や道路ののり面対策などを実施しているところであります。 また、本年5月には国や石川県の強靱化計画と連携を図る形で、輪島市
国土強靱化地域計画を策定いたしており、事前の防災、減災や迅速な復旧、復興に資する施策に取り組んでいるところでもあります。 しかしながら、3か年
緊急対策の期限が来年3月に迫っていることから、本市といたしましても、次期5か年の継続や
対象事業の拡大について国に強く要望してきたところであります。このような国に対する働きかけに対しまして、議会におきましても、意見書の提出が呼びかけられておりますことは、
緊急対策の継続や拡充を求める本市にとって、非常にありがたく心強いものであります。議員の皆様方におかれましては、制度の趣旨に対するご理解と制度の継続や拡充の実現に向けた一層のご協力を賜りますよう、重ねてお願いを申し上げます。 次に、孤立する可能性の高い地区の道路について、連絡道路が
行き止まりになっている地区の現状と今後の
整備計画はとのお尋ねでありますが、本市には幹線道路から集落へと至る市道、いわゆる連絡道路でありますが、災害により通行が困難となった場合に代わりとなる路線がなく、孤立するおそれのある集落が16地区あります。このうち、これまでに1路線の整備が完了しており、現在、別の1路線につきましても整備を実施しているところでありますが、残りの14路線につきましては対策が施されていない状況であります。 この代替路線の新設につきましては、1路線に要する事業費が多額であり、事業期間も長期に及ぶことから緊急性や必要性に応じて、
農道や林道などを代替路線として活用することや、その機能強化なども視野に入れながら、集落が孤立することがないよう努めてまいりたいと考えております。 次に、大きな項目の3番目、輪島塗の振興などについてですが、最初に、100年後の国宝創りで主産業の活力を呼び戻せないかとのお尋ねであります。 現在、日本の伝統的な漆器製法の技術を体得している人材がほかの産地と比べて多く残っているという、この輪島の魅力を再認識し、その技術水準の高さを国内外に広く示すため、象徴となる作品創りと技術の記録、さらにはそれを生かした情報発信を行う輪島塗技術再認識普及事業を平成29年度から5か年計画で進めているところであります。 製作中の作品につきましては、一般的な飲食に使う器などではなく、国内外に向けて芸術性などを考慮し世界を大きな視点で捉え、平和や融和などを題材とした地球儀オブジェであります。その大きさは直径が約1メーター、全体寸法は約1.6メーターで、これまでの輪島塗の伝統に基づく作品としては前例がなく、非常に製作が難しいものであり、100年後の国宝にふさわしい内容であると考えております。製作に当たりましては、輪島塗技術保存会会員の皆様方が一丸となり、持てる技を駆使し困難な作業に挑んでいるところでもあります。一部の作業では、若手伝承者に補佐させることにより、その専門的知識の継承などにもつながる事業となっております。 現在は、地球儀の表面の蒔絵と呂色の作業を進めており、来年度は5年計画の最終年度を迎え、完成は令和4年3月を予定いたしております。 完成後は、輪島
漆芸美術館にて常設展示できるように
漆芸美術館を改修しているところでもありまして、記録と併せて情報発信を行う予定といたしております。 また、輪島塗技術保存会は、これまでにも平成2年に菊文蒔絵沈金掛盤、平成15年には四季草花蒔絵沈金棚などを製作しており、いずれも将来の国宝を目指せるすばらしい作品となっております。 なお、議員ご提案の年間5億円、20年で数百億円規模の取組につきましては、市税の総額が現在約25億円しかないという現状を見ますと、財源の問題もあり実現は非常に困難なものと考えておりますが、現在実施中の事業成果をより効果的に生かし、漆器業界とともに将来も世界に誇ることができる産地の存続に向け、努めてまいりたいと考えております。 次に、2番目、
海外漆文化調査、3番目の輪島塗の
ユネスコ登録運動の
積極的再開については、教育長のほうからお答えいたします。 私のほうから、4番目の輪島塗の商標登録の支援についてのお尋ねであります。 市内の漆器産業の振興を図るため、国内だけでなく海外への販路開拓は不可欠なもの、重要なものと考えており、これまでも様々な取組に対して支援をしてまいりました。輪島漆器商工業協同組合から、各事業者が海外展開を図る中で、宣伝や販売等がより円滑に進められるように国際商標登録に関する事項についてご要望をいただいており、本市といたしましても、前向きに検討してまいりたいと考えております。 また、伝統産業の海外展開につきましては、国や石川県などに様々な
相談窓口や支援策があり、これらをうまく活用することも視野に入れ、より効果的な取組となるよう詰めてまいりたいと考えております。 次に、首里城再建に向けて漆部門での協力や支援の申出をできないかとのお尋ねでありますが、首里城につきましては、これまでにも度重なる焼失にも負けず再建をしてきた歴史があり、戦後の沖縄復興の象徴として1958年の守礼門を皮切りに、1980年代から本格的な復元が始まり、2019年1月にようやく工事が完成したものの、非常に残念なことに同年10月に焼失いたしました。 現在、首里城再建に向けて設計などの準備が行われているところと聞いておりまして、そうした中で、沖縄県にも琉球漆器に携わる優秀な職人が多数おられることとは思いますが、伝統的な技術を持つ優れた職人が全国的に減少傾向にありますので、本格的な再建が行われる際には、何かご協力できることはないか、漆器業界とともに検討してまいりたいと考えております。 次に、大きな項目のワンストップサービスについて、初めにその取組についてのお尋ねですが、来年度に供用を開始する新庁舎におきましては、市民の皆様方の目線に立った分かりやすくて、優しい窓口サービスの実現に向けてワンストップサービスの提供を行う予定といたしております。 具体的には、来庁された市民の皆様方を総合案内でお迎えし、コンシェルジュが必要な窓口へご案内するとともに、複数の課にまたがってご用のある場合でも、できる限り1か所の窓口で職員が対応することといたしております。例えば、お亡くなりになられた方のご遺族が行う手続は多岐にわたることですから、原則予約制ではありますが、市民の皆様方がワンストップで手続できる窓口を構築中であります。また、これまで市民課と税務課で発行いたしておりました主な証明書を、市民課の証明窓口でお渡しすることも予定いたしております。 次に、窓口業務のAI化についてのお尋ねですが、国におきましては、昨年12月にデジタル・ガバメント実行計画を閣議決定し、市町村のデジタル化について方針を示したところでありますが、本年の
コロナ禍の中で求められたテレワークや遠隔医療、オンライン教育などの対応で課題が浮き彫りとなったこともあり、新たな日常の構築には、社会全体のデジタル化の一層の推進が求められているところであります。こうした中、国では強靱なデジタル社会の実現に向けた取組を加速させるため、年内にデジタル庁設置基本方針を定め、来年の通常国会に法案の提出を予定しているところであります。 本市におきましては、これらの状況を注視しながら、各種給付の迅速化やスマートフォンなどによる行政手続のデジタル化について検討してまいりたいと考えております。 私のほうからは以上です。
○議長(西恵君)
宮坂雅之教育長。 (教育長
宮坂雅之君登壇)
◎教育長(
宮坂雅之君) 輪島塗の振興等についての
海外漆文化調査についてのご質問にお答えいたします。 ヨーロッパの美術館には、主に16世紀頃から輸出された漆芸品が所蔵品として受け継がれており、漆芸が生み出す色や輝きといった価値は、漆になじみの薄い国々の人をも魅了するという証となっております。 なお、輸出された漆器は長崎県や京都府をはじめ日本国内の産地の様々な製法が混在し、現地の手法で修理や改変が行われているケースも多数あると聞いております。修理作業には広い範囲にわたる漆芸製法に精通し、かつ文化財としての修理に習熟した技術者が必要となります。 本市では、イタリア、イブレア市の市立ガルダ美術館から所蔵漆芸品の修理依頼が寄せられ、平成2年、6年、9年に本市の漆器関係担当者が現地に赴き、修理作業に当たっており、その際には平成9年に同美術館で開催された東洋漆芸展へ協力を行っております。今後も海外における日本の漆芸文化の普及のために、漆器業界の皆さんと協議してまいりたいと考えております。 次に、輪島
漆芸美術館所蔵品の石川県立輪島
漆芸技術研修所での研究材料としての活用についてのお尋ねでございますが、海外調査によるこれまでの収集品などにつきまして、美術館では既に研修生に対し所蔵資料の閲覧に応じた例もあり、所蔵品を研修所が研究材料として活用することは大変有意義なことと考えております。さらには、研修所の講師や研修生が自らの創作にとって参考となることはもとより、製作者としての立場から所蔵品の理解に新たな視点や見解が生まれることも期待されるので、今後も所蔵品の活用をしてまいりたいと考えております。 次に、輪島塗の
ユネスコ登録運動の
積極的再開についてでありますが、昨日の一二三議員の代表質問にもお答えしましたが、
ユネスコ無形文化遺産登録をめぐる様々な情勢はありますが、登録されることで輪島塗が世界へ発信されることとなります。輪島塗の
ユネスコ無形文化遺産登録は、本市が目指す重要な目標の一つであると認識しております。輪島塗の伝承事業や普及事業などを通じて技術力の維持や、産地と人材の基盤強化に取り組みながら、昨日お答えしたとおり、津軽塗を有する青森県弘前市とともに連携を図り、国などの関係機関に対し登録に向けて積極的に働きかけてまいりたいと考えております。 次に、輪島塗の振興について来年度
予算編成に輪島塗給食わんの復活をとのご質問でございます。 輪島塗の器は手触りや口当たり、保温機能に優れており、食事での使用は輪島塗の本来のよさを感じられるものと考えております。しかし、学校給食での漆器の使用につきましては、ご存じのとおり、丁寧な取扱いが必要となりますので、手作業による洗浄や消毒に加え乾燥に時間がかかることになり、生徒・児童の多い学校では毎日の使用には極めて困難と考えております。しかしながら、年に数回、特別な日に漆器を使った給食を実施しております。 また、小学校における沈金卒業作品制作につきましては、おわんのような場合、児童がその曲面に沈金を施すことは技術的に困難であるという理由から、現行のパネルで対応したいと考えておりますので、ご理解願いたいと思います。 次に、児童・生徒の安心・安全対策について、安心メールの利用実態や仕組み及び費用についてのご質問でございます。 現在、学校で使用している保護者の皆様への情報伝達を行うためのソフトウェアは、各学校で違いがあります。教育委員会といたしましては、十分な機能があり無償のソフトウェアである学校安心メールの使用を推奨しております。現在、8校で導入いたしております。その他の学校につきましては、独自で選定したソフトウェアを使用している学校が3校あり、また、対象の保護者が少ないということから、通常のメールの一斉送信機能を利用している学校が1校あります。 その費用負担につきましては、11校において無償のソフトウェアを使用していることから発生いたしておりませんが、有償のソフトウェアを使用している輪島中学校の場合は、PTA会費から負担しているとお聞きしております。 次に、安心メール利用者の評価についてですが、まず連携体制につきましては警察から教育委員会に情報提供があった場合、早急に各学校にファクス及び電話で連絡し、各学校から保護者へ連絡する体制を取っております。ただし、ご指摘のとおり、事案によっては発生後、警察から教育委員会に情報提供があるまでに時間が要する場合もあります。 次に、解決情報の提供につきましては、警察から情報提供があった場合に学校に連絡をしており、また対応の指示につきましても、発生した事案によって対応を検討し、
注意喚起や児童・生徒に対しての安全指導のほか、集団下校や保護者による送迎の対応が必要とした場合、学校に対してそういった指示をしているなど適切な対応をしております。 また、大
規模自然災害時の安否確認と保護者への連絡につきましては、全て学校において保護者へ緊急連絡体制を整備しており、対応に不備はないものと認識しております。 次に、休日の対応につきましては、緊急性の高いものは教育委員会から学校長に直接電話をし、対応を指示しております。 教育委員会といたしましては、改めまして安心メールシステム全体の管理運営の点検評価を行ってまいりたいと考えております。 次に、子供たちの見守りサービスの導入についてでありますけれども、この子供たちの見守りサービスのシステムにつきましては、ランドセルに入れたICタグカードがそのICタグカードの情報を読み取る機器の間を、校門などに設置した機器のところを通過いたしますと、その情報が保護者にメールで通知されるというサービスでありまして、いつ学校に着いたのか、いつ学校を出たのかというサービスというふうに理解しております。携帯電話等のGPS機能で位置情報を検索できるシステムもありますので、そういったことを含めまして、こういったシステム導入につきましては今後調査、研究してまいりたいと考えております。 私のほうからは以上になります。
○議長(西恵君)
椿原正洋議員。 (12番
椿原正洋君登壇)
◆12番(
椿原正洋君) 教育長に再質問させていただきます。 輪島塗の給食わんの復活ということなんですが、現在、
コロナ禍であり結構、漆器が抗菌効果が非常にあるというようなことも実証されているわけでありますが、再度導入を検討していただきたいということと、卒業記念に記念品としてどうかということも併せて、ちょっとその辺の答弁、漏れとったかなというふうに思いますんで、ご答弁願いたいというふうに思います。 以上です。